日本語独自アルゴリズムアップデートとは? キュレーションサイトが対象にされた理由やSEO対策での注意点も確認

日本語独自アルゴリズムアップデートは2017年に行われた、Googleアルゴリズムアップデートです。
主にキュレーションサイトに影響を与えました。
良いサイトの作り方を知るためには、アルゴリズムの目的を知ることが重要になります。
アップデートが行われた流れを知ることで、より本質的なSEO対策を目指しましょう。


そもそもキュレーションサイトとは? 当時問題になった記事の作り方はこちら

「キュレーションサイトという言葉は聞いたことがあるけれど、それって何?」という人も多いのではないでしょうか?
キュレーションサイトは「まとめサイト」を表現するときに使われる言葉です。
特定のテーマに関する多くの情報を収集してまとめたサイトがキュレーションサイトにあたります。
有名なキュレーションサイトには、次のようなものがあります。

グノシー(ニュース系キュレーションサイト)
TRILL(女性向けキュレーションサイト)
食べログまとめ(グルメ系キュレーションサイト)
Newspicks(ビジネス系キュレーションサイト)

上記のサイトを、キュレーションサイトと意識せずに使ったことがあるのではないでしょうか?
どれのサイトも特定のジャンルに関する情報がまとめた作り方がされていますね。
そして、日本語独自アルゴリズムアップデートが行われたとき、多くのキュレーションサイトが問題視され改定が行われました。
なぜキュレーションサイトが問題視されたのかを知ることで、必要なSEO対策や品質、良いサイトの作り方を知ることができます。
ここからは、日本語独自アルゴリズムアップデートなどで問題視されたキュレーションサイトの特徴を説明していきます。
問題視されたキュレーションサイトの作り方には、次のような問題点がありました。

・情報の正確性が重視されていない
キュレーションサイトはとにかくスピード重視です。
なるべく早く、なるべくたくさんの情報をまとめて公開しなければいけません。
そのため、いちいち品質確認を行わないことが多いです。
品質確認をしないような作り方を続けていれば、サイトの信頼性がどんどん低下していきます。
その結果ユーザーに誤った情報が届けられてしまうことが問題視されました。
・著作権問題
コンテンツをまとめる時に、許可を利用する運営者が問題視されました。
キュレーションサイトはまとめサイトなので、1つ1つの情報量はそれほど多くないため、著作権を軽くみてしまうのでしょう。
そのため著作権侵害や無断転用がはびこっていたことが問題となりました。
また、ネット上には著作権がグレーゾーンのコンテンツも多いため、情報の正確性を確保するためにも著作権を遵守したサイトの作り方を徹底することが大切になります。
・他サイトからのコピーのみで運営
キュレーションサイトは情報をまとめたサイトなので、わざわざ自分で記事を書かなくても運営することができてしまいます。
タイトルと簡単な導入文を書いて、あとは他サイトへのリンクを張りまくる、といった低品質なコンテンツが横行していました。
独自性のないコンテンツは、誰でも作れるコンテンツです。
頭を使わない作り方だからこそ、クオリティの低下が著しく問題視されました。

このような作り方で運営されるキュレーションサイトが上位表示されたことで、ユーザーに誤った情報が届けられてしまうという事態が起こりました。
その中で行われたのがGoogleアルゴリズムもアップデートです。
アルゴリズムのアップデートにより、品質の悪いコンテンツは上位表示されなくなりました。
つまり、現在も上位表示されているサイトは、品質管理がきちんと行われている、信頼性の高いサイトということができます。
キュレーションサイトは、正しく使用さえすれば、効率よく情報収集がおこなえる便利なサイトです。
キュレーションサイトは悪質だ、と初めから決めつけないように気をつけましょう。
きちんとSEO対策をおこない品質を保つことができていれば、問題ありません。
いくらコスパの良い作り方でサイトを運営していても、品質が悪ければ上位表示されなくなり、誰にも見てもらえなくなり本末転倒です。
必要な手間と費用をかけて「正確性と信頼性を満たした」キュレーションサイトを運営することが重要になります。

2017年にGoogleが行った日本語独自アルゴリズムアップデートの内容は?


ここからは、日本語独自アルゴリズムアップデートについて解説していきます。
日本語独自アルゴリズムアップデートは「日本語検索アップデート」と呼ばれている、Googleアルゴリズムのアップデートです。
日本語独自アルゴリズムアップデートには「日本語検索」に焦点を絞っているという特徴があります。
どのような目的でGoogleアルゴリズムが組まれたのかを知り、適切なSEO対策とサイトの作り方を習得しましょう。

日本語独自アルゴリズムアップデートは2017年にGoogleによって行われました。
Googleは日本語独自アルゴリズムアップデート(日本語検索アップデート)に関して、次のように発表しています。

「今週、ウェブサイトの品質の評価方法に改善を加えました。今回のアップデートにより、ユーザーに有用で信頼できる情報を提供することよりも、検索結果のより上位に自ページを表示させることに主眼を置く、品質の低いサイトの順位が下がります。その結果、オリジナルで有用なコンテンツを持つ高品質なサイトが、より上位に表示されるようになります。」
(参照:日本語検索の品質向上にむけて  |  Google 検索セントラル ブログ  |  Google Developers

検索上位を狙っただけの品質・信憑性の低いサイトの表示順位を下げ、ユーザーが信頼できる正しい情報を与える高品質なコンテンツが上位表示される、という内容です。
日本語検索アップデートは、主にキュレーションサイトやアフィリエイトサイトなどに影響を与えました。
それは、集客・利益目的で運営されていた低品質な作り方のサイトが多かったことが理由になります。
実際に、2016年頃、日本国内ではコピーされただけの低品質なコンテンツが多く存在していました。
また、そういったコピーコンテンツが多く上位表示されていたことで、ユーザーの検索エンジンに対する不信感を煽りました。
そこで行われたのが、日本語独自アルゴリズムアップデートです。
日本語独自アルゴリズムアップデートにより、サイトの「品質」が重視されるようになり、「正確性」「信頼性」「独自性」を備えたサイトが正しく評価されるようになりました。
結果、ユーザーの利便性が高くなり、サイト全体の品質向上を果たしたのです。

Googleはユーザーファーストなサイト運営を重視しています。
それは、より多くの広告収入を得るためです。
一見すると、ユーザーファーストにすることによって、意図的に利益を生み出しにくい環境を作っているようにも思えますが、それは違います。
ユーザーが使いやすいサイトの作り方を徹底することにより、より多くのユーザーに使われるサイトを作っているのです。
サイトを使ってくれるユーザーが増えれば増えるほど、広告収入も増えていきます。
これは、コンテンツの運営にも通じるものです。
広告収入目当ての利便性の悪いコンテンツを沢山作るより、手間をかけて高品質なコンテンツを1つ作る方が、多くの人に利用してもらえ、結果として多くの利益が手に入ります。
コンテンツ量やコスパよりも、ユーザーファーストな高品質を徹底することが大切です。
アップデートの内容だけでなく、何のために行われたのかという目的を知ることにより、本質的なSEO対策を行っていきましょう。

日本語独自アルゴリズムアップデートがキュレーションサイトに与えた影響は?


日本語独自アルゴリズムアップデートはキュレーションサイトに大きな影響を与えました。
主な内容は、利益目的の低品質なコンテンツの表示が下がり利益も下がったという内容です。
これは、前述した日本語独自アルゴリズムアップデートが行われた理由に即しているので、当然の結果といえます。
ではなぜ、アップデートが行われるまで、低品質なコンテンツも上位表示されていたのでしょうか?
それはGoogleのシステムが関係しています。
Google はSEO対策として 「コンテンツの品質」「信頼性」「検索意図との関連性」を重視しています。
ここで特に重要となるのが「検索意図」の部分です。
検索意図との関連性を図るにあたり、サイト情報の「幅」が重視されていたのです。

例えば「○○市 レストラン おすすめ」と検索した時にどのようなサイトが上位表示されるでしょうか?
「○○市の情報サイト」だとレストランを探すには幅が広すぎますし「1店舗だけ詳しく」解説されているコンテンツは幅が狭すぎます。
その時にちょうどいい塩梅だったのがキュレーションサイトです。
キュレーションサイトは他サイトからの情報を端的にまとめているため、ユーザーの求めている情報に対してノイズが少ないという利点があります。
そのため、オリジナルで詳しく解説されているサイトよりも、情報量が絞られたキュレーションサイトの方が良いものとして評価されていました。
そのため、Google 検索では、他サイトの情報を端的まとめただけのキュレーションサイトも上位表示を獲得できるようになっていました。
しかし、これに対して是正が入り、今ではノイズの有無ではなく品質が重視されるようになりました。
その結果、まとめただけのキュレーションサイトの検索順位は著しく低下し、サイト自体を閉鎖したひとも多いです。

さて、それでは今後キュレーションで上位表示を狙うことは不可能なのでしょうか?
答えは「NO」です。
日本語独自アルゴリズムアップデートが行われた現在も、キュレーションサイトで上位表示を狙うことは十分可能です。
なぜなら、Google が評価しようとしているのはあくまで「コンテンツ自体の品質」だからです。
キュレーションサイトは、コンテンツの作成手段に過ぎません。
この手段自体が低評価・禁止されているわけではないのです。
品質・SEO対策が適切に満たされていれば、Googleアルゴリズムからもそれ相応の評価を得ることができます。
しかし、これまで通りまとめただけのサイトでは、検索順位を上げることはできません。
評価されるためには、評価されるための工夫が必要になります。

【まとめ】アルゴリズムアップデートの内容を意識して記事の品質を意識してSEO対策をしよう


アルゴリズムのアップデートは、平均して年に3回行われています。
事前にGoogleから報告があるため、最新情報をこまめにチェックすることが大切です。
日本語独自アルゴリズムアップデートによってもたらされた、SEO対策のポイントについて、最後に紹介していきます。
SEO対策のポイントを押さえて、よりよいコンテンツ運営を目指しましょう。
品質管理・SEO対策で重視すべきポイントは次のようなものがあります。

・著作権の管理をしっかり行う(引用元の記載はあるか)
・コンテンツの信頼性の確認(誰が書いたものなのかはっきりしているか)
・コンテンツの専門性があるか(権威性があるか)
・専門分野は専門家の知識をもとに作成されているか(正確性が高いか)
・他サイトからのコピーや引用だけで作成されていないか(独自性があるか)

繰り返しになりますが、キュレーションサイトは情報をまとめたサイトです。
多くの情報を取り扱うサイトだからこそ、1つ1つの情報の正確性をきちんと確認することが必要になります。
引用するサイトの情報は「誰がどのようにどんな目的で書いたのか」というところまで確認しましょう。
引用元の引用元を確認するような、徹底的な確認が求められます。
これらのポイントは、キュレーションサイトをより良く運営するポイントであると同時に、ユーザー側が安心できるサイトかどうか判断するポイントでもあります。
利益優先にならずに、とことんユーザーに寄り添う品質管理・SEO対策を目指しましょう。

おすすめの記事