出店するなら楽天市場とAmazonのどちらがおすすめ?着目点別に解説

出店するなら楽天市場とAmazonのどちらが良いのでしょうか。いずれも大手のショッピングモールなので効率性の高い集客が期待できますが、異なる点も多いため、特徴を把握し、合うものを選ぶことが必要です。それぞれの特徴やメリットを説明するので、ぜひ参考にしてください。

楽天市場に出店するメリット・デメリット

日本生まれのインターネットショッピングモール「楽天市場」は、きめ細かなサービスが特徴といわれています。まずはメリットとデメリットをご覧ください。

楽天市場に出店するメリット

楽天市場にはメールマガジンを過去購入者に配信できるサービスがあるので、ユーザーとの関係を築きやすいと考えられます。ユーザーの購入履歴や年齢層などから関心の方向性などを分析すれば、より効率性の高い営業活動を実施できるでしょう。

また、楽天市場では商品ページを自由にデザインでき、独自性を出しやすいという特徴もあります。「おしゃれな商品を販売したい」「とにかく商品数を増やしたい」「幼児のいるパパママをターゲットにしたい」など、どのような店舗にしたいかをイメージに描き、店舗をデザインしていきましょう。

ECコンサルタントがつくのも楽天市場の特徴です。インターネットショッピングモールの中には、出品者側へのサポート体制が弱く、売れるかどうかは出品者次第というところも少なくありませんが、楽天市場ではECコンサルタントが売れるショップづくりをサポートしています。初めてネットショップを開店する方にも適したショッピングモールといえるでしょう。

楽天市場に出店するデメリット

楽天市場では基本出店料が比較的高額です。3つのプランの月額出店料は以下の通りです。

なお、上記の料金に加え、次の料金(税別表記)もかかります

楽天ポイント:楽天会員が購入した代金の1.0%程度
取引安全性・利便性向上のためのシステム利用料:月間売上高の0.1%
楽天スーパーアフィリエイト:アフィリエイト経由の売上に対して2.6%~
R-Messe:月3,000円~
楽天ペイ利用料:月間決済高の2.5~3.5%

また、楽天市場では多数のキャンペーンを開催しています。キャンペーンが多いのは集客の面から見れば良いことですが、参加しないと売上が急激に落ちることにもなりかねません。参加は店舗が自由に選べますが、売上確保のために参加せざるを得なくなることもあるので注意が必要です。

楽天市場に出店する際には、出店審査が実施されます。審査結果によっては出店できないこともあり、他のインターネットショッピングモールと比べても厳しい傾向にあるとされています。

Amazonに出店するメリット・デメリット

アメリカ生まれのAmazonは、日本では「Amazon.co.jp」のドメインでインターネットショッピングモールを開いています。Amazonのメリット・デメリットは以下の通りです。

Amazonに出店するメリット

Amazonでは「小口出品者」と「大口出品者」の2つの料金体系となっています。小口出品者とは49点以下の商品の出品者で、1商品あたり100円(税別)の月額料金と販売手数料が必要です。

一方、大口出品者の月額料金は商品点数に関わらず月4,900円(税別)で、販売手数料が別途発生します。いずれの料金体系でも月額の固定料金が安いため、商品が売れなかったときもあまり負担に感じにくいでしょう。

また、AmazonではFBAという独自のサービスを実施しています。FBAを利用すると受注から発送までの業務をAmazonに任せられるので、手間をかけずに販売することが可能です。しかもFBAに登録した商品は「primeマーク」がつき、優先的に表示されるので売れやすくなります。

Amazonは世界規模でユーザーが多い点もメリットです。日本国内でも楽天市場に迫るユーザーの多さを誇り、海外ユーザーだけでなく国内ユーザーにも高い訴求力があります。

Amazonに出店するデメリット

Amazonでは、出店というよりは出品の形で販売します。実際にAmazon内には出品者の店舗ページ(ショップページ)はなく、ユーザーはショップではなくAmazonから購入したという意識を持ちます。

そのため、「次回もまたAmazonで購入しよう」ということになっても、「次回もまたこの出品者から購入しよう」ということにはなりにくく、出品者はユーザーとのエンゲージメントを獲得しにくい点に注意が必要です。

また、月額料金は低く設定されていますが、販売ごとに商品カテゴリーによって定められた8~45%の販売手数料がかかります。カテゴリーによっては販売手数料の割合が高く、利益率が低くなる可能性があります。

商品ページの自由度の低さもデメリットです。同じ商品を扱う出品者が多いときでも、商品ページを自由にデザインできれば差別化を図ることはできます。しかし、Amazonでは商品ページの構成が1つに決まっているので、オリジナリティを発揮しにくい点が気がかりです。

楽天市場がおすすめの方

楽天市場での出店は、次のいずれかに該当する方におすすめです。

手厚いサポートを受けたい
他のECサイトは利用したくない
ショップとしての知名度を上げたい

それぞれどのような方を指しているのか、詳しく見ていきましょう。

手厚いサポートを受けたい

ほとんどのECサイトでは、ECコンサルタントはつきません。出店者は独自に工夫し、売上増の方法を見つけていく必要があります。

しかし、楽天市場ではECコンサルタントがつきます。ECコンサルタントとこまめに話し合い、販売方法や商品ページ、キャンペーンへの参加などを見直すことで、より売れるショップに育てることが可能です。手厚いサポートを受けたい方は、楽天市場での出店を検討しましょう。

他のECサイトは利用したくない

楽天市場はユーザーが多いので、他のインターネットショッピングモールに出店するよりもユーザーに見てもらえる可能性が高く、競争力が高いといえます。また、楽天カードユーザーも楽天市場で買い物する傾向にあるため、ターゲットとして取り込むことが可能です。

ネットショップを開設する場合、複数のインターネットショッピングモールに開設して閲覧数を増やすという方法もありますが、月額料金がかさみ、小規模ショップや開設したばかりのときにはあまりおすすめできません。まずはどこか1つのECサイトに絞って販売しようと考えている場合は、知名度・訴求力ともに高い楽天市場に開店することができるでしょう。

ショップとしての知名度を上げたい

楽天市場ではショップページを自由にデザインでき、独自のネットショップとして開設することができます。また、過去購入者にメールマガジンを配信するなどのようにユーザーとの関係も築きやすいので、顧客を増やし、ショップとしての知名度を上げることも可能です。

楽天市場でショップの知名度を上げ、独自のECサイトを開設することも検討できます。商品販売だけでなく知名度上昇も狙うのであれば、楽天市場での開店は良い選択肢といえるでしょう。

Amazonがおすすめの方

Amazonでの出店は、次のいずれかに該当する方におすすめです。

複数の販売チャネルを有している
海外ユーザーも視野に入れている
取り扱う商品数が少ない

それぞれの李油について見ていきましょう。

複数の販売チャネルを有している

Amazonは楽天市場と比べると審査も簡単で出店しやすいという特徴があります。月額料金も安いので、まったく売れなかったとしても最大4,900円(税別)以外は出費はありません。そのため、すでに販売チャネルを有している方で、少しでも売上を増やすために新たな販売チャネルが欲しいという方にもおすすめです。

また、商品自体の知名度向上を目指すときにも適しています。Amazonの利用者は多いので、商品を出品しておくことで認知率が高まり、自社サイトなどの他の販売チャネルでの販売数の増加につながる可能性があります。

海外ユーザーも視野に入れている

Amazonは海外でもユーザーが多いので、海外をターゲット層にする方にもおすすめです。海外のAmazonユーザーが商品を見つけ、海外から注文する可能性もあります。

Amazonでは海外ユーザーに向けた販売活動(グローバルセリング)をサポートする「JAPAN STOREプログラム」を実施しています。JAPAN STOREプログラムとは、Amazonと日本貿易振興機構が協力して実施しているプログラムです。登録すると、Amazon.co.jpで販売している商品がアメリカのAmazon(Amazon.com)にも表示されるようになります。

グローバルセリングでは、アメリカだけでなくブラジルやドイツ、フランス、シンガポール、オーストラリアなどのさまざまな国への商品販売に対応しています。世界を視野に販売を進めていきたい方も、Amazonの利用を検討しましょう。

一方で、AnyMind Group株式会社のAnyLogiという物流管理プラットフォームは海外配送自動化機能を提供しているため、ShopifyやShopeeといったECシステムで越境ECの展開を検討している方は導入を検討してみるのもよいでしょう。

取り扱う商品数が少ない

Amazonは出店ではなく出品の形態を取ります。そのため、次のようなケースでの販売に適しています。

本業は別にあり、オリジナル商品を1、2品だけ売りたい
普段は法人相手に商品を販売しているけれども、何点かの商品だけ個人向けに販売したい
在庫を抱えている商品だけをAmazonで販売したい

いずれも店舗を出さなくても販売できるスタイルです。商品数が少ないときや、販売メインの事業を行っていないときも、Amazonでの販売を検討できます。

楽天市場とAmazonの両方に出店するときの注意点

楽天市場とAmazonは、いずれかを選択しなくてはいけないわけではありません。どちらで販売するか迷ったときには、両方に出店するのも1つの方法です。

しかし、楽天市場とAmazonは差異点が多いインターネットショッピングモールのため、両方で出店することが必ずしも最善解とはならない可能性があります。楽天市場とAmazonの両方で販売する場合は、次の点に注意をしましょう。

手数料がかさむ
商品ページを流用できない
キャンペーンの手間がかかる

それぞれの注意点について見ていきましょう。

手数料がかさむ

楽天市場とAmazonの両方を同時に利用すると、両方の手数料がかかります。楽天市場では最低月額19,500円(税別)の利用手数料が発生し、しかも1年間分を一括で支払わなくてはいけません。また、スタンダードプランやメガショッププランを利用するときは、1年間を二分割にして支払います。いずれにしてもまとまった出費が必要となるため、負担に感じるでしょう。

Amazonでは小口出品者なら基本料はかかりませんが、大口出品者の場合は月額4,900円(税別)の基本料が必要です。商品がコンスタントに売れるのであれば高くない出費ですが、まったく売れないときには負担に感じます。販売にかかるコストを抑えるためにも、どちらかの販売チャネルに絞るほうが良いでしょう。

商品ページを流用できない

楽天市場とAmazonでは、それぞれ商品ページのフォーマットが異なります。片方の商品ページを他の商品ページに流用できないため、1商品ごとに2つの種類のページを作成しなくてはいけません。

商品数が多いなら商品ページを作成する手間も増え、出品までの時間がかかってしまいます。また、商品ページに掲載する画像のルールも楽天市場とAmazonでは異なるため、場合によっては2通りの画像を準備することが必要です。訴求力を高めるためにはメインとなる画像以外にもサブ画像を掲載することが求められますが、それぞれのサブ画像を準備するだけでも膨大な手間がかかってしまうでしょう。

インターネット販売に多くの時間や複数のスタッフを用意できる場合であれば、商品ページや撮影に手間がかかっても問題はありません。しかし、あまり時間もスタッフも準備できないときは、まずはどちらかのインターネットショッピングモールを選んで利用するようにしましょう。

どちらのインターネットショッピングモールにするか迷ったときは、商品数で選ぶのも1つの方法です。楽天市場では5,000商品まではもっとも月額料金が安い「がんばれ!プラン」で販売できるので、数十点以上あり、月額手数料として19,500円(税別)を支払っても十分に利益を確保できそうなときは利用してみましょう。

一方、商品数が少ないときはAmazonの小口出品者がおすすめです。月額基本料が発生しないので、まったく売れないときでもダメージは少ないと考えられます。

キャンペーンの手間がかかる

楽天市場とAmazonでは、それぞれキャンペーンを不定期に開催します。キャンペーンに参加すると商品が売れやすくなる(参加しないときは売れ行きが下がることもある)ので、できればキャンペーンに参加するようにしましょう。

しかし、楽天市場とAmazonではそれぞれキャンペーンのタイミングや手続きが異なるため、両方のキャンペーンに参加するのは負担が大きいと感じるかもしれません。特に商品カテゴリーが多岐にわたるときや、楽天市場とAmazonのキャンペーンが重なってしまったときには、キャンペーンに登録するだけでも手間がかかって複雑です。

しかも、キャンペーンの参加により、注文が一気に来る可能性もあります。発送までの時間が長引くと、ユーザーからの評価が下がる理由にもなるので、スムーズに対応することが求められます。

楽天市場とAmazonの両方のインターネットショッピングモールを利用するときは、AmazonのFBAに登録するようにし、受注から発送までを自動化しておくようにしましょう。もしくはインターネット販売の担当者を増やすなど、スムーズに発送する仕組みを構築することが不可欠です。

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