ShopifyのSEO対策を徹底解説!3つの注意点や無料対策ツールを紹介

Shopifyを活用することで簡単にECサイトを開設できます。しかし、Shopifyはショッピングモールではないため、SEO対策を実施し、検索上位に表示されるようにすることが必要です。具体的な対策法や活用できるツールを紹介します。

そもそもSEO対策とは


SEO対策とは、主にGoogle検索において検索順位が上位になるように対策することです。

インターネットユーザーが特定のキーワードについて調べるとき、Googleなどの検索エンジンを使ってキーワード検索を実施することは少なくありません。通常、検索結果の画面に表示されたサイトを上から順にチェックし、気になるインデックス(タイトル名や抜粋文、URL)をクリックして内容を確認します。

求める情報が見つからないときは、先程よりは下に表示されているインデックスをクリックし、内容をチェックします。つまり、検索順位が高ければ高いほどユーザーの目に留まる機会が増えるのです。ECサイトであれば売上にも大きく影響が及ぶでしょう。

なお、ECサイトなどの自社サイトに注目を集める方法としては、SEO対策以外にもリスティング広告があります。リスティング広告とは特定のキーワードをユーザーが検索した場合、優先して検索結果に表示されるタイプの広告です。検索エンジン側に広告費用を支払うだけで上位表示されるので、SEO対策なしにユーザーを集めることができます。

ただし、リスティング広告で検索結果に表示されるときは、URLの前に「広告」の文字が入ります。ユーザーによっては「広告」が入ったインデックスをクリックしないこともあるので、リスティング広告をする場合でもSEO対策をしておくほうが良いでしょう。

ShopifyはSEOに強いの?

ECサイトを運営するなら、SEO対策がしやすいプラットフォームを活用するようにしましょう。膨大なECサイトの中からユーザーに選んでもらうためには、やはり検索結果で上位表示されることが大切です。しかし、ECサイトの構造自体がSEO対策しにくいものとなっていると、顧客がつくまでに時間がかかり、経営状況が危うくなるかもしれません。

Shopifyは次の特徴から、SEO対策しやすいECサイトのプラットフォームといえます。

〇 ECサイトにタイトルとメタディスクリプションを設定できる
〇 商品ページにもタイトルとメタディスクリプションを設定できる
〇 画像にalt設定ができる

ECサイトにタイトルとメタディスクリプション(インデックスとして検索結果に表示されることがある)を設定できるだけでなく、各商品ページにもタイトルとメタディスクリプションを設定できます。キーワードを意識し、なおかつユーザーニーズの高い情報をタイトル・ディスクリプションに盛り込むことで、検索上位に表示され、なおかつクリックされやすくなるでしょう。

また、Shopifyでは商品画像にシンプルな操作でalt設定ができます。altとは画像が表示されないときに表示される文章のことで、検索エンジンによる評価対象にもなっているとされているので重要な要素です。

ShopifyにおけるSEO対策の必要性

次の2つの理由から、ShopifyにおけるSEO対策の必要性は高いといえます。

〇 インターネットショッピングモールによるサポートを得られない
〇 ECの市場規模が拡大している

ShopifyはECサイトを構築するときに活用するプラットフォームです。そのため、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのインターネットショッピングモールで出店するときとは異なり、開設後は独立したWebサイトとして存在することになります。

インターネットショッピングモールに出店する場合であれば、多くのユーザーがモール内で検索して見つけてくれるので、価格や送料、品揃えなどを工夫することで集客を見込めます。しかし、独立したECサイトにおいては、価格や品揃えを調整するだけではユーザーの訪問を見込めません。積極的に集客することが必要になります。

また、ECの市場規模は拡大しており、インターネットショッピングモールに出店する店舗だけでなく、独立系として運営されている店舗も増えています。その中でユーザーから選んでもらうには、より目に留まりやすいWebサイトになることが必要です。

SEO対策をすることで検索順位を上げれば、数ある競合サイトの中から一歩抜け出た存在になることができます。SEO対策のためにキーワードを決めることでも、ターゲットを絞った集客ができるようになるでしょう。

また、リスティング広告と比べたメリットとしては、次の2つが挙げられます。

〇 費用がかからない
〇 継続した集客効果を期待できる

先に紹介したように、検索上位に表示される方法はSEO対策だけではありません。リスティング広告を行うことでも、検索上位に表示されます。しかし、リスティング広告には費用がかかり、広告を続ける限り費用も発生し続ける点に注意が必要です。

SEO対策であれば広告費がかからないだけでなく、検索上位に表示される限り、永続的な集客効果を期待できます。つまり、SEO対策は費用対効果の大きな広告活動ともいえるのです。

ShopifyのSEO対策をする前に必ず知っておきたい3つの注意点

ShopifyでECサイトを開店するときには、SEO対策が不可欠です。しかし、SEO対策を実施したからといってすぐに集客効果を得られるわけではありません。そもそもSEO対策は効果が出るのに時間がかかる手法で、長期的な視野を持って対策をし続けることが求められます。

また、SEO対策を行う前に次の点に留意することも必要です。

1. とにかく最初は集客に注力してトラフィックを獲得する
2. サイトが新しい場合は検索結果に表示されないことがある
3. そもそもトライアル期間中のストアは検索結果に表示されない

それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。

1.とにかく最初は集客に注力してトラフィックを獲得する

独立したECサイトとして出店する場合、すでに知名度の高い楽天市場やYahoo!ショッピングなどのショッピングモールに出店する場合と比べると、集客力は低くて当然です。最初から「売上を増やしたい」と考えるのではなく、まずは集客に集中し、トラフィック(訪問者)の獲得に全力を注ぎましょう。

トラフィックを獲得していくことで、商品の価格設定や品揃えなどの問題点も明らかになります。SNSなどと連携して流入経路を増やしたり、魅力的なクーポンを配布したりすることで、地道にトラフィック獲得に努めます。

2.サイトが新しい場合は検索結果に表示されないことがある

ECサイトを公開しても、すぐに検索結果に表示されるのではありません。検索結果に表示されるためには、Googleなどの検索エンジンがサイトの存在を認識することが必要です。検索エンジンのクローラーはインターネットで公開されているWebサイトや記事を巡回し続けていますが、膨大なサイトや記事があるため、ある程度の時間は待たなくてはいけません。

Google Search Consoleを活用すると、検索エンジンが認識するまでの時間を短縮できることがあります。Google Search Consoleの操作方法については後述するので、ぜひ参考にしてください。

3.そもそもトライアル期間中のストアは検索結果に表示されない

検索エンジンでは、トライアル期間中のストアは巡回対象にしていません。Shopifyでは無料トライアルを提供していますが、トライアル期間中はクローラーの巡回対象ではないため、検索結果にも表示されません。

なお、トライアル期間中にShopifyへの本登録を決めると、設定がそのまま正式なサイトに移行されます。本登録しない場合は自動的にアカウントは凍結されるので、キャンセル手続きをする必要がなく、また、請求が発生することもありません。

【ストア全体】Shopifyの3つのSEO対策

Shopifyでは、コストをかけずにデフォルト機能でSEO対策を実施することができます。まずは次の3つの対策を実施し、検索されやすいストアを構築していきましょう。

〇 ストアタイトルの設定
〇 ストアのメタディスクリプション作成
〇 標準のブログ機能を使った情報発信

それぞれの対策手順を紹介します。

対策1.ストアタイトルの設定

Shopifyの管理画面から、次の手順でストアタイトルを設定します。

1. 「オンラインストア」を開く
2. 「各種設定」を開き、ストアタイトルの欄にタイトルを入れる

ストアタイトルは検索エンジンの結果にも表示される重要度の高い要素です。好きな名前でも良いのですが、紹介する商品などにも関わるキーワードを含めることで、より検索されやすいタイトルに仕上げましょう。

対策2.ストアのメタディスクリプション作成

Shopifyの管理画面から、次の手順でストアのメタディスクリプションを設定します。

「オンラインストア」を開く
「各種設定」を開き、ストアのメタディスクリプションの欄に文字を記載する

メタディスクリプションは、検索結果ではストアタイトルの下に表示される言葉です。ストアで扱う商品やストア全体のコンセプトをわかりやすく記載することで、ユーザーの訪問を促す効果も期待できます。あまり長すぎると検索結果に全文が表示されないので、適度な長さでユーザーに伝えたいことやキーワードを含めるようにしましょう。

対策3.標準のブログ機能を使った情報発信

Shopifyには標準機能としてブログが利用できます。ブログでこまめに情報発信することで、ユーザーニーズに応えるだけでなく、検索エンジンの評価にも影響を与えることができます。例えば、次のような情報をブログに掲載してみましょう。

〇 商品開発のストーリー
〇 商品のコーディネートや使い方のヒント
〇 ストアで実施しているキャンペーン

ブログは、ユーザーに役立つ情報であることが望ましいですが、読み物として楽しいかどうかにも注目してみましょう。普段は商品やストアに関連する情報を提供しても、ときどきは「楽しかったこと」や「美味しかったもの」などの情報も加えても良いかもしれません。

【商品ページ】Shopifyの4つのSEO対策

タイトルだけでなく商品ページでも、SEO対策を実施できます。主な対策としては次の4つがあります。

〇 各商品ページのタイトル設定
〇 各商品ページのメタディスクリプション設定
〇 各商品ページのURL設定
〇 画像のalt(オルト)属性の設定

それぞれの具体的な手順を紹介します。

対策4.各商品ページのタイトル設定

まずはShopifyの管理画面から、次の手順で商品ページごとにタイトルを設定しましょう。

1. 「商品管理」からタイトルを設定したい商品を選ぶ
2. 「SEOを編集する」を選び、タイトルを入力する

70文字まで入力できますが、あまり長いと検索エンジンの結果画面にすべて表示されません。長くても30文字程度にしておきましょう。ブランド名や商品名、ユーザーの検索数が多いキーワードなども含めて設定します。

対策5.各商品ページのメタディスクリプション設定

まずはShopifyの管理画面から、次の手順で商品ページごとにメタディスクリプションを設定しましょう。

1. 「商品管理」からメタディスクリプションを設定したい商品を選ぶ
2. 「SEOを編集する」を選び、メタディスクリプションを入力する

120文字まで入力できますが、あまり長いとユーザーに最後まで読んでもらえない恐れがあります。長くても90文字以内に収めるようにしましょう。商品の内容がよくわかる文章にするのはもちろんのこと、メリットもしっかりと記載し、思わず購入したくなる文章に仕上げます。

対策6.各商品ページのURL設定

各商品ページのURLは、日本語ではなく英語・数字で設定するようにしましょう。日本語で設定しても登録はできますが、ブラウザによっては長い文字の羅列に変換されることがあるため、見栄えがよくありません。

また、Googleでは構成がしっかりしたWebサイトを高く評価します。URLがWebサイトの階層とページ内容を適切に表現していると、Googleからの評価を高められる可能性があるでしょう。例えば、生活用品雑貨を扱うストアで食器の1つとしてマグカップを販売する場合であれば、次のようなURLにできます。

ストアのURL:http://life-life-seo.com
食器カテゴリのURL:http://life-life-seo.com/tableware
マグカップのURL:http://life-life-seo.com/tableware/mug1

対策7.画像のalt(オルト)属性の設定

画像が表示されないときのために、alt(オルト)属性を設定しておきましょう。Googleのクローラーもalt情報を読み取るので、忘れずに設定します。

商品名だけでなくキーワードも含めると、よりSEO効果を期待できます。ただし、不自然にならない程度の長さにしておくほうが良いでしょう。

【無料】ライバルに差をつける!SEO対策用のツール・Shopifyアプリ

ShopifyのSEO対策に活用できるツールやアプリもあります。無料で利用できるものの中にも、高い効果を期待できるものが少なくありません。おすすめの無料ツール・無料アプリを紹介します。

外部ツール|Googleアナリティクス

GoogleアナリティクスはGoogleが提供しているWebサイトの分析ツールです。ユーザーの属性やページ内の滞在時間、流入経路などを分析できるので、どの部分を重点的に改善すべきか理解しやすくなります。

次の手順でストアと連携しましょう。

Googleアナリティクスに登録し、トラッキングコードをコピーする
Shopifyの管理画面で「オンラインストア」を開く
「各種設定」のGoogleアナリティクスの部分にコピーしたトラッキングコードを貼る

Googleアナリティクス

外部ツール|Google Search Console

Google Search ConsoleもGoogleが提供する分析ツールです。活用することで、ユーザーが検索したキーワードや訪問履歴などを把握できます。

次の手順でストアと連携しましょう。

1. Google Search Consoleに登録し、HTMLタグをコピーする
2. Shopifyの「theme.liquid」ファイルを開く
3. に続けてHTMLタグを貼る

Google Search Console

Shopify連携アプリ|Plug in SEO

Shopifyには専用のアプリも多数あります。その中でもPlug in SEOはShopifyのストアをまとめてチェックし、SEO上の課題を見つけ、解決法を紹介してくれるアプリです。具体的には次のようなサポートを実施します。

1. データ構造化のためのサポート
2. 多言語対応のSEO対策
3. 複数の検索エンジンに対応したSEO対策

SEO対策をさらに深めたい方は、ぜひ利用しましょう。

なお、Plug in SEOには有料プランと無料プランがあります。まずは無料プランで使い心地を試し、有料プランの機能の必要性を感じてから切り替えると良いでしょう。

Plug in SEO

Shopify連携アプリ|Page Speed Booster

Page Speed BoosterもShopifyの専用アプリです。Page Speed Boosterを導入すると、ユーザーが次にクリックしそうなページを予測し、現在のページに予想されるページの画像を表示することができます。

Page Speed Boosterにはユーザーの離脱率を下げ、ストア内の滞在時間を長期化するだけでなく、ページの表示速度を改善する効果も期待できます。無料で利用できるので、まずは使い心地を試してみましょう。

Page Speed Booster

【有料】ライバルに差をつける!SEO対策用のツール・Shopifyアプリ

紹介した無料ツールや無料アプリを使ってSEO対策を強化した後、さらなるSEO対策を求めるときや集客力を高めたいときは有料アプリも検討してみましょう。Shopifyで提供している専用アプリの中でもおすすめの有料アプリを紹介します。

Shopify連携アプリ|SEO Manager

Shopifyの専用アプリの中でもSEO Managerは、SEO対策に特化したアプリです。月額料金は発生しますが、次のような多彩な情報をリサーチしてくれるので、SEO対策を強化するだけでなく、ストア管理の効率性も向上します。

〇 Google検索エンジンでのインデックス化の状況
〇 ページの表示速度
〇 モバイル最適化状況
〇 ページエラーの確認
〇 リダイレクトの確認

また、次の機能も搭載しています。

〇 データ構造化のサポート
〇 商品タイトルの一括編集
〇 Google Search Consoleのデータ確認

最初の7日間は無料でお試しすることができます。機能が多彩なため、使いこなせるか自信がないという方も、まずはお試しから始めてみてはいかがでしょうか。Google Search Consoleのデータもまとめて確認できるので、Google Search Consoleを利用している方にもおすすめです。

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