ペンギンアップデートとは? 名前の由来やSEO対策のブラックハット・ホワイトハットの意味も確認

インターネット上には検索順位の上位表示だけを目的としたWebサイトが存在します。このようなスパム行為をおこなっているWebサイトがある場合、ユーザーの本来知りたい内容を掲載しているWebサイトが検索上位に表示されず埋もれてしまう可能性があります。

ペンギンアップデートでは、このような検索順位の上位表示だけを目的とした、
スパム行為をおこなっているWebサイトを除外するためのアルゴリズムが組み込まれています。この記事では、ペンギンアップデートについての解説や ブラックハットSEO・ホワイトハットSEO・被リンクなどペンギンアップデートの関連用語について紹介します。


Googleが施行したペンギンアップデートとは? 名前の由来もチェック!


ペンギンアップデートとは、Google検索エンジンのアルゴリズムのひとつです。Googleの検索結果の品質を高めるため、SEO(Search Engine Optimization)を駆使して検索順位の上位表示だけを目的としたスパム行為をおこなっているWebサイトを排除します。
具体的には、ペンギンアップデートでは、Webサイト内の低品質なリンクやSEOスパムなどを評価し、Googleのガイドライン違反となるSEO対策をおこなっているWebサイトを見つけた場合、Webサイトの検索順位を下げたりインデックスを削除します。

ペンギンアップデートの名前の由来は、Webサイトの白黒をはっきりさせる意味で、白黒の動物であるペンギンから名前を取ってきています。
ペンギンアップデートは、バージョン4.0以前はGoogleからの公式アナウンスで定期的に通達されていました。しかしペンギンアップデート3.0から2年後の2016年9月23日のペンギンアップデート4.0の通達を最後に、Googleのコアアルゴリズムに組み込まれるようになりました。コアアルゴリズムに組み込まれるようになったため、ペンギンアップデート単独での通達が終了しました。ペンギンアップデートの履歴は次の通りです。
■ペンギンアップデートの履歴
2012年 4月24日 ペンギンアップデート1.0
2012年 5月25日 ペンギンアップデート1.1
2012年10月 5日 ペンギンアップデート1.2
2013年 5月22日 ペンギンアップデート2.0
2013年10月 4日 ペンギンアップデート2.1
2014年10月17日 ペンギンアップデート3.0
2016年 9月23日 ペンギンアップデート4.0
ペンギンアップデート4.0以降はGoogleのコアアルゴリズムの一部として組み込まれたため、現在では検索エンジンの水面下でリアルタイムにペンギンアップデートが稼働しています。

ペンギンアップデートでターゲットになったSEOのスパム行為とは?


ペンギンアップデートでは、Googleの「品質に関するガイドライン」に違反してSEO対策をおこなっているWebサイトやSEOスパムと判断されたWebサイトを排除しています。「品質に関するガイドライン」に違反する行為としては次のようなものがあります。

■参考記事:ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドラインを含む)

1. 不自然な外部リンク

Webサイトの管理者が自身のWebサイトの検索順位を上位表示させるために、自作自演で別のWebサイトからリンクを貼り、検索順位を操作する方法があります。自作自演でなくても、他のWebサイトの管理者に対価を支払ってリンクを貼ってもらうという方法もあります。さらには、別のWebサイトでユーザーには見えないようにリンクを設置して検索順位を上位表示させる不正操作もあります。
これらの不自然な外部リンクはSEOスパム行為と見なされ、ペンギンアップデートで不正判定するようになりました。

2. クローキング

検索エンジンが数あるWebサイトの検索順位を決めるため、クローラーと呼ばれるロボットが各Webサイトを巡回してWebサイトの評価をおこなっています。Googleのクローラーは「Googlebot」と呼ばれています。
クローキングとは、ユーザー側から見えるWebサイトのコンテンツと、クローラーに読ませる内容を意図的に変更することです。ユーザーには一見普通のWebサイトのように見えるのですが、クローラーにはキーワードを乱用した内容を読み込ませ、不正にWebサイトの検索順位を上位表示させるための行為です。
ユーザー側から見れば普通のWebサイトなので目視による判断は困難となりますが、ペンギンアップデートではSEOスパム行為と見なし不正判定するようになりました。

3. リッチスニペットの悪用

リッチスニペットとは、検索結果画面にそのWebサイトの内容が想像できるような情報を表示し、ユーザーが目的とするWebサイトを探しやすくするためのものです。
通常は検索結果画面にはスニペットと言われる要約された文章など、文字情報だけが表示されるのですが、Webサイトに構造化データを使用して記述すれば、リッチスニペットとして画像や評価などが加えられて表示されます。

このリッチスニペットを悪用し、ユーザーをだます目的でWebサイトとは関係のないレビューや情報を載せて、ユーザーの導入を狙うSEOスパム行為があります。
このようなリッチスニペットの悪用をペンギンアップデートではSEOスパム行為と見なし不正判定するようになりました。

ブラックハットSEOとは? 危険な被リンク獲得方法はこちら


ブラックハットSEOとは、不正な方法で検索結果を上位表示させるための手法です。言わば、Webサイトのドーピング行為のようなものでSEOスパム行為に該当します。
過去のGoogleのアルゴリズムでは抜け道がたくさんあり、それらを悪用したものがブラックハットSEOです。過去のGoogleの抜け道には、例えば「検索順位を操作しやすかった」「不正なSEOが通用していた」「抜け道を利用することでWebマーケティングの効率が良かった」などがありました。
現在のGoogleではブラックハットSEOに対する規制は厳しくなっており、検索結果に反映されないどころか、ペナルティを受けるリスクも出てきています。
ブラックハットSEOにはいくつかの手法がありますが、その中の代表的なものとして「ペイドリンク」というものがあります。
ペイドリンクとは、被リンクを購入する方法です。被リンクとは外部リンクとも呼ばれ、他のWebサイトに自身のWebサイトへのリンクを貼ってもらうことです。
ペイドリンクでは他のWebサイトに対価を支払って自身のWebサイトの被リンクを設置してもらい、人気サイトであることを演出するという方法でSEOスパム行為に該当します。
これは「他のWebサイトにリンクが設置されているので優良コンテンツである」と認識するGoogleアルゴリズムを逆手に取った方法で、過去では有効な方法でした。
この他にも、相互リンクのみを目的としたWebページを作成することもSEOスパム行為に該当し、現在ではペナルティを受けるリスクがあります。

ホワイトハットSEOとは? 良質な被リンクを獲得する方法もチェック!


ホワイトハットSEOとは、優良コンテンツを作るための手法です。優良コンテンツの定義は、ユーザーや検索エンジンにとって有益であるということです。
Googleのガイドラインに従い、検索エンジンに対して最適化を行いつつ、ユーザーにとって有益で分かりやすいWebサイトがGoogleに対して高評価となります。
不正に被リンクを増やすことはブラックSEOになり、SEOスパム行為に該当するため、Googleからペナルティを受けるリスクが出てきます。一方、ユーザーのニーズと一致した質の良いコンテンツを作成することで自然に被リンクが増えていく場合は、Googleからは高評価を得ることができます。このように、自然な被リンクを増やすことが検索結果を上位に表示させるための近道と言えます。
自然な被リンクを増やすためにはユーザーのニーズを知り、ユーザーのニーズに合ったキーワードに関連したコンテンツを作る必要があります。
そしてコンテンツを作成するときには、ユーザーに分かりやすいように図や写真を多用したり、もくじを設置したりして理解しやすい内容にすることでユーザーから高評価を得て被リンクを設置してもらえるようになります。
このようなユーザー視点でコンテンツを作成していけば、自然と被リンクが増えていきGoogleから高評価を得ることができます。

ペンギンアップデートの影響を意識して正しいSEO対策をしよう!


過去ではWebサイトの検索結果を効率よく上位表示させるためにブラックハットSEOが行われていました。しかし現在ではペンギンアップデートの影響で小手先のブラックハットSEOはSEOスパム行為と見なされ通用しなくなっています。さらには、SEOスパム行為はペナルティを受けるリスクも考えられます。
Webサイトを検索結果で上位表示させるためには、ホワイトハットSEOのようにユーザー視点でコンテンツを作成することで自然と被リンクを増やしていくことが大切です。適切なSEO対策をWebサイトでおこなうことで、サイトの信頼性が増し多くのユーザーからの閲覧が増えます。

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