リッチコンテンツとは?SEO効果や成功事例・メリットを解説

リッチコンテンツとは、動画や音声などを活用した表情豊かなコンテンツのことです。コンテンツの表情を豊かにすることで、間接的にSEO効果を期待できます。実際にどのようなメリットがあるのか、また何に注意をすればより効果的なコンテンツになるのか解説するので、ぜひ参考にしてください。


SEOマーケティングにおけるリッチコンテンツとは?


リッチコンテンツとは、テキストだけのコンテンツとは異なり、多彩な表情があるコンテンツのことです。主に次の3つのコンテンツを指します。

「視覚的な情報」が豊富なコンテンツ
「動画や音声」が豊富なコンテンツ
「アニメーションなどの動的要素」が豊富なコンテンツ

それぞれのリッチコンテンツの特徴について解説します。

1.「視覚的な情報」が豊富なコンテンツ

視覚的な情報が豊富なコンテンツは、リッチコンテンツです。例えば、写真やイラストなどを用いて、ユーザーが文章の内容を理解しやすいように工夫することができます。

2.「動画や音声」が豊富なコンテンツ

動画や音声が豊富なコンテンツも、リッチコンテンツです。視覚だけでなく聴覚に訴えることができるので、よりユーザーの理解を深めることができます。

例えば、コンテンツの内容について人物がプレゼンテーションする動画をつければ、文字だけでは理解しにくい内容も、比較的簡単に理解してもらえるようになるでしょう。メールや電話などで質問できるサービスも付加すれば、対面で説明するのと同様の効果を期待できます。

3.「アニメーションなどの動的要素」が豊富なコンテンツ

アニメーションやCGなどを含めたコンテンツも、リッチコンテンツです。例えば、危険が伴う状況を説明するときなどの人物による動画を作成することが難しいシチュエーションでは、アニメーションやCGを利用することで、危険を回避しつつユーザーの理解を深めることができます。

また、かわいらしいキャラクターなどのアニメーションを利用すれば、ユーザーに親しみやすさを感じてもらえるかもしれません。効果や目的を考慮して、最適なリッチコンテンツを作成しましょう。

リッチコンテンツのSEO効果


Googleなどの検索エンジンでは、さまざまな要素からWebサイトやページを評価して検索順位に反映します。しかし、動画やアニメーション、写真などがあるかどうかは評価の対象ではないため、リッチコンテンツにすることが直接的に検索順位の改善につながることはありません。

しかし、リッチコンテンツにすることでユーザーの滞在時間を長くし、コンテンツに対する満足度を高めることもできます。滞在時間やユーザーの満足度は検索順位を向上する要素のため、リッチコンテンツは間接的にはSEO効果があるといえるでしょう。

リッチコンテンツ化の4つのメリット


リッチコンテンツ自体にはSEO効果はありませんが、上手に活用することでSEO効果につなげることが可能です。また、既存のコンテンツや新規に作成するコンテンツをリッチコンテンツ化することには、次のメリットもあります。

直感的で分かりやすいため読者の理解度が高まる
表現が多様なため伝えたいことを正確に伝えられる
サイトの滞在時間を延ばすことができる
Webサイトや自社の個性を伝えやすい

それぞれのメリットについて、具体的に解説します。

1.直感的で分かりやすいため読者の理解度が高まる

リッチコンテンツ化すると、視覚的あるいは聴覚的に読者に訴えることができます。テキストだけのコンテンツと比べると、より直感的で理解しやすくなるでしょう。

例えば、浴衣の着方を文章だけで伝えることもできますが、文章にイラストを添えるならより読者は理解しやすくなります。また、実際に着付けをしている動画を添付すれば、さらに読者は簡単に理解できるようになるでしょう。

2.表現が多様なため伝えたいことを正確に伝えられる

リッチコンテンツでは、文章だけでなく動画やアニメーション、CG、音声など多様な方法を用いて伝えます。表現の方法が多様なため、コンテンツで伝えたいことをより正確に読者に伝えられるようになるでしょう。

例えば、ステーキショップが顧客獲得につなげるために、Webサイトを作成したとします。仕入れへのこだわりやシェフ特製ソースの作り方などをテキストで記載し、「食べてみたい」という気持ちを引き出すことができるでしょう。

しかし、文章だけで伝えられることには限界があります。美味しそうなステーキや店内の様子がわかる写真を掲載すれば、読者の関心を引き付けやすくなるでしょう。また、ステーキを焼く様子の動画や、熱々の様子が伝わる音声などもつければ、さらに美味しさが伝わりやすくなります。伝えたい内容をより正確に伝えるためにも、リッチコンテンツを活用してみましょう。

3.サイトの滞在時間を延ばすことができる

動画やアニメーション、音声などの情報を付け加えることで、読者はサイトから豊富な情報を得られるようになります。情報量が増えれば、それらの情報を確認するためにサイトでの滞在時間も増えるでしょう。

実際のところ、滞在時間と検索順位の関係は明らかではありません。2016年にGoogle社の社員が「滞在時間は検索順位に直接影響を及ぼさない」と言及した動画が出回ってはいますが、「検索結果のアップデートのために滞在時間を参考にしている」ことはあるため、滞在時間が検索順位に何らかの影響を及ぼすと考えることはできるでしょう。

Googleでは頻繁に検索順位を決めるアルゴリズムを変更しているので、2016年以降に滞在時間が検索順位に直接的な影響を及ぼすようになった可能性もあります。いずれにしても、滞在時間が長いことで検索順位が落ちることはないと考えられるため、動画やアニメーションなどを活用して読者を引き留めるようにすることはSEO対策の一つになるでしょう。

また、滞在時間を延ばすことで、読者が他のコンテンツに興味を持ち、Webサイト内を周遊する可能性もあります。Webサイトを通して読者に楽しく心地良い経験をしてもらうためにも、リッチコンテンツを活用していきましょう。

4.Webサイトや自社の個性を伝えやすい

テキストだけのコンテンツでは、他のWebサイトや企業との差別化を図るのは困難です。しかし、動画やアニメーション、音声などのインパクトのある手法を用いれば、Webサイトや自社の個性を伝えやすくなるでしょう。

例えば、オリジナルキャラクターを使って商品やサービスを説明したり、オリジナルキャラクターが活躍するアニメーションを貼付したりすれば、他の企業のWebサイトにはない唯一無二のコンテンツを作成することができます。オリジナルキャラクターが浸透すれば、キャラクターだけでユーザーに商品やサービス、企業を想起させることができ、より宣伝効果も高まるでしょう。競合他社や類似するWebサイトとの差別化を図るためにも、リッチコンテンツの利用を検討できます。

リッチコンテンツを制作する際の注意点


リッチコンテンツを制作することで、他社との差別化が図れるだけでなく、ユーザーの満足度向上も目指すことが可能です。しかし、メリットは多いもののいくつか注意すべき点もあります。特に次の3つの点は、リッチコンテンツを制作する前に対処策を検討しておくことが必要です。

時間や人・費用等の制作コストがかかる
通信環境次第で見てもらえない可能性がある
質が低いと離脱に繋がり、費用対効果が悪くなる

それぞれどのような問題か、またどのような対処策があるのか解説します。

時間や人・費用等の制作コストがかかる

リッチコンテンツはテキストだけのコンテンツと比べ、制作コストがかかります。クオリティが高くなればなるほど時間や費用はかかるので注意が必要です。

また、外注せずに社内で制作する場合も、時間と人手がかかるため、他の業務に支障が出る可能性があります。リッチコンテンツを制作するときは、費用対効果を高めるためにもコンテンツの数を絞り、より大きな効果が期待できる部分だけに動画やアニメーションなどを挿入するようにしましょう。

通信環境次第で見てもらえない可能性がある

リッチコンテンツはテキストだけのコンテンツと比べるとファイル容量が大きいため、表示速度が遅くなる可能性があります。読者の通信環境によってはスムーズに表示されず、かえって離脱を促進させる原因になりかねません。

動画などを作成するときは、容量が大きくなり過ぎないように時間を短く調整できるでしょう。また、1ページに複数の動画を掲載しないことでも、通信エラーの出にくいコンテンツに仕上げることができます。

質が低いと離脱に繋がり、費用対効果が悪くなる

とにかくリッチコンテンツ化すれば、ユーザーの満足度が上がるというわけではありません。コンテンツの質が低いとユーザーの離脱を招くことがあります。画質や音質にこだわり、ユーザーがストレスなく視聴できる状態にしておきましょう。

作成後にさまざまな立場の人からコンテンツを視聴してもらい、不快に思う点がないか客観的にチェックしてもらうのも離脱を回避する一つの方法です。費用対効果を高めるためにも、画質や音質だけでなく、ストーリーなど多方面のクオリティにこだわりましょう。

SEO効果が期待できるリッチコンテンツの成功事例

リッチコンテンツを活用し、SEO効果の向上を図った成功事例をいくつか紹介します。コンテンツ制作の参考にしてください。

クラシル|動画コンテンツの配信

料理レシピを配信しているクラシルでは、紹介しているレシピでの作り方を動画を使って配信しています。具体的な手順がわかるので、より読者の理解度を深めることができるでしょう。

また、クラシルではレシピ自体には画像を挿入せず、ファイル容量が大きくなりすぎないように工夫しています。表示速度を遅くしないメリハリをつけたサイト構成は、コンテンツ制作の参考になるでしょう。

電話占いピュアリ|漫画コンテンツの充実化

電話占いサービスのピュアリでは、漫画コンテンツを充実させ、より親しみやすいWebサイトを目指しています。

漫画では、どのようなときに占いサービスを利用できるのか、占いサービスでどのようなアドバイスが得られるのかなど具体的な事例をわかりやすく紹介しているので、占いサービスがより身近なものに感じられるでしょう。

フジヤマNAVI|優れたインフォグラフィック

富士山周辺の観光スポットを紹介するフジヤマNAVIでは、富士山が見える風景を高画質の4Kライブカメラで配信しています。優れたインフォグラフィックで、ユーザーの富士山への興味を引き出す構成です。

ハイキングや登山などもパノラマ画像で紹介されており、何度も見たくなるように工夫されています。季節ごとの画像も充実しており、折々の富士山の様子をWebサイトから楽しむことが可能です。また、登山に必要な情報や周辺施設についてはテキストでも紹介しているので、表示速度が重くなりすぎないように工夫されています。

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