共起語とは、あるキーワードと一緒に出現することが多い言葉を意味します。コンテンツを作る際に意識すれば、ユーザーや検索エンジンが理解しやすい内容に仕上がります。共起語の意味や用いるメリット、無料で利用できるツールを知り、コンテンツの質を上げてみてください。
共起語とは?
共起語とは、とあるキーワードとの関連性が強く、そのキーワードの説明文や関連コンテンツに頻繁に登場する言葉を意味します。つまり、キーワードを深く理解するために、必須とされるのが共起語です。
例えば「貯金」というキーワードを説明するには、次のような共起語が連想されます。
お金
貯蓄
金額
積み立て
口座
貯金のことを誰かに話そうとしたときに、一緒に用いられることが多い言葉です。サジェストキーワードや関連キーワードとの違いも頭に入れておくと、より理解しやすくなるでしょう。
サジェストキーワードとの違い
サジェストキーワードとは、指定のキーワードと一緒に検索される確率が高いキーワードのことです。共起語とは違い、キーワード同士の関連性は低い場合もあります。
例えば「貯金」のサジェストキーワードには、「平均」や「仕方」なども含まれるのです。言葉自体の意味としてはお金を貯める「貯金」と、ものごとの中間的な値を示す「平均」はつながりが薄く感じられるでしょう。
しかし、検索ニーズの面では貯金額の平均を知りたい、上手な貯金の仕方を知りたいというユーザーが多いため「平均」や「仕方」は貯金のサジェストキーワードだといえます。
サジェストキーワードに関する詳しい解説は、こちらの記事でもチェックしてみてください。
関連キーワードとの違い
関連キーワードとは、特定の言葉から連想されるキーワードを意味します。Google検索を例に挙げると、検索結果ページの下段に「他のキーワード」として示される検索候補が関連キーワードです。
サジェストキーワードと、一部内容が似ている場合もあるでしょう。検索結果を上から下までチェックしたユーザーが目的とする情報を見つけられなかった場合、関連キーワードを元に再検索することができます。
共起語を意識してコンテンツを作るメリット
キーワードの内容補足をする際に欠かせない共起語は、良質なコンテンツ作りのヒントになります。共起語を用いてコンテンツを仕上げるメリットは、次の3つです。
ユーザーが内容を理解しやすくなる
コンテンツ作成がスムーズに進む
検索エンジンからの評価を高められる
各ポイントを理解して、ぜひコンテンツ作りに活かしてみてください。
1.ユーザーが内容を理解しやすくなる
共起語を意識してコンテンツを作り上げることで、ユーザーの可読性を上げることができるのが1つ目のメリットです。コンテンツは検索ニーズに沿った内容でまとめることが重要であるため、ターゲットとするキーワードが設定されている場合が多いでしょう。
ユーザーが検索したキーワードにまつわる共起語が適度に用いられていれば、中心となるテーマを把握しやすくなります。どんな流れで話が展開するかも予想がつくため、目的とする情報が含まれているコンテンツかどうかをユーザーが素早く判断できるのです。
共起語はユーザーのコンテンツへの理解を深めるとともに、記事全体のまとまりを良くする効果も持ち合わせています。
2.コンテンツ作成がスムーズに進む
共起語を用いたコンテンツは、ユーザーだけではなく作成者側にもメリットがあるのが特徴的です。具体的にはコンテンツのアウトラインやタイトル、見出しなどの重要な要素を組み立てていく際に、共起語も調査しておくようにしましょう。
コンテンツ作成の初期段階で共起語をチェックすることで、全体の出来上がりをイメージしやすくなります。共起語は軸とするキーワードと親和性が高い用語であるため、意識して活用すれば内容の乖離を防ぐ効果があります。
既存のコンテンツを修正・リライトする際に、再度共起語を確認してみるのもよいでしょう。ユーザーにとって分かりやすい内容であるか、中心的な要素から結末がブレてしまっていないかを確認できます。
3.検索エンジンからの評価を高められる
共起語は、検索エンジンのコンテンツに関する理解を助ける役割も果たしています。そもそも検索エンジンがコンテンツを評価するのは、ユーザーの検索意図に沿った情報を提供できるようにするためです。
検索エンジンのクローラーがサイトを訪問すると、ページを移動しながらコンテンツの内容をテキストで理解していきます。技術力の高まっているクローラーですが、内容の理解には文章中のキーワードの影響が大きいとされているのが事実です。
つまり、何かを説明する際に関係性の薄いキーワードを多用し、遠回りをしてダラダラと書くよりも、共起語を利用して簡潔にまとめたほうが、検索エンジンには確実に情報を伝えられます。
ユーザーにとって読みやすい文章は、検索エンジンにとっても理解しやすい文章だといえるでしょう。
共起語がSEOに与える影響
検索エンジンの理解を促す効果が期待できるため、SEO対策を共起語だけに絞ってしまうのはおすすめできません。なぜなら、コンテンツに共起語を入れれば、そのまま検索順位が上がるわけではないからです。
共起語はあくまで、SEO対策に影響を与える要素の1つだと考えておくとよいでしょう。SEOと共起語の関係を解説します。
共起語を入れれば順位が上がるわけではない
Googleクローラーは、共起語の有無で検索順位を決定しているのではありません。共起語は、ユーザーに分かりやすい文章を作り上げるために用いるものであり、それ自体が検索順位に影響を及ぼすと考えるのは間違いです。
反対に、共起語にこだわりすぎてキーワードを詰め込んでしまうと、逆に読みにくい文章になってしまう恐れがあるでしょう。ユーザーファーストを掲げるGoogleは、検索意図に沿ったコンテンツを高く評価しています。
つまり、SEOは共起語1つの要素ではなく、さまざまな観点からコンテンツをチェックするのです。共起語の活用は、理解しやすい文章を作るための1つの方法に過ぎません。
共起語を用いる場合の2つの注意点
共起語を利用する場合は、次の2つのポイントを意識するようにしましょう。
不自然に盛り込むことはしない
ユーザーの読みやすさを優先する
ユーザーの理解を助ける共起語ですが、考えなしに多用することは良質なコンテンツ作りに悪い影響を及ぼしかねません。注意点をしっかりと理解して、共起語を上手く活用できるようにしてみてください。
1.不自然に盛り込むことはしない
共起語は、コンテンツの中で適度に用いるのが大前提です。読み進める際にユーザーが不自然だと感じてしまう程にキーワードを多用してしまうと、コンテンツの可読性が落ちてしまうため注意しましょう。
検索エンジンのクローラーに対しても、共起語多用は逆効果です。いくらクローラがキーワードでコンテンツを評価する傾向があるからといって、似たようなキーワードが連続している文章はスパムだと見なされ、評価が落ちる可能性があります。
不自然に散りばめられた共起語がマイナスに働く点を理解し、必要以上の共起語の使用は避けるようにしましょう。
2.ユーザーの読みやすさを優先する
ユーザーの可読性は、共起語の使用よりも優先する必要があります。つまり、共起語を用いず分かりやすく説明できるのであれば、無理に共起語を用いる必要はありません。
共起語はユーザーがコンテンツのイメージを掴むためには効果的ですが、似たような説明やキーワードが続くと、くどい文章になり結論が分かりにくくなってしまいます。コンテンツの評価を高めるにも、結局はユーザーが理解しやすい内容に仕上がっているかが評価のポイントです。
共起語は良質なコンテンツ作りのヒントになる要素であって、共起語の利用が最終的な目的ではありません。常にユーザーの視点に立って、コンテンツを観察してみてください。
共起語の調査方法
コンテンツに深みを持たせるために有効な共起語、以下の2つの方法で調査できます。
検索上位のコンテンツを確認する
ツールを利用する
共起語は、ユーザーが求めているコンテンツがどんな内容で構成されているかを知るきっかけとなります。ご紹介する2つの方法を通して、コンテンツに含めるべき共起語が見えてくるはずです。
また、上位表示されているコンテンツがどんなふうに共起語を利用しているかにも注目しながら、調査をしてみましょう。
検索上位のコンテンツを確認する
手軽に実践できる共起語の調べ方は、ターゲットキーワードで検索し、上位表示されるコンテンツを確認することです。調べものをした時に、ズラッと並んでいるコンテンツの見出しやディスクリプションに、共通のキーワードが含まれていることに気付いた方もいらっしゃるでしょう。
共起語は、ユーザーの目につきやすいタイトルや見出しに多くみられます。検索上位のコンテンツを見比べて、どんなキーワードが用いられているかを確認してみてください。
注意点でもご紹介したように、共起語は適度に用いるのがポイントです。文章中にどの程度使われているかも、上位のコンテンツからヒントを得られます。
ツールを利用する
2つ目の方法は、ツールを利用して共起語を探す方法です。ツールを利用する場合も、基本的には情報源は上位表示されているサイトになるため、手間をかけずに共起語を知ることができます。
次章でご紹介しますが、共起語ツールは無料で利用できるものも多く登場しています。上手く活用することで、効率よく共起語を用いたコンテンツを仕上げることができるでしょう。
ただし、実際にどのように共起語が用いられているかは、上位サイトを訪問して確認しておくと安心です。
共起語を見つけられる無料ツール4選
自力で探すよりも、手間を抑えて漏れなく調査できるのが、共起語ツールのメリットです。今回は、無料で利用できる共起語ツールを4つご紹介します。
共起語検索
サクラサクラボの共起語ツール
Find Word
ラッコキーワード
自分の使いやすいツールを見つけて、コンテンツ作りに活かしてみてください。4つのツールの特徴をそれぞれ解説します。
1.共起語検索
1つ目にご紹介する共起語ツールは「共起語検索」です。シンプルなデザインで使い勝手がよく、簡単に共起語を検索できます。
検索方法も簡単で、検索窓に調べたいキーワードを入力したら完了です。Google検索の上位30サイトから情報を抽出してくれるため、1つ1つのサイトを確認する手間を大幅に省けます。
検索結果は短時間で表示されるため、忙しいコンテンツ作りの合間で活用しやすいツールです。
2.サクラサクラボの共起語ツール
「サクラサクラボの共起語ツール」は、サクラサクマーケティング株式会社が提供しているツールで、会員登録後に無料で利用できます。Googleだけではなく、Yahoo!からのデータも参考にしながら共起語を探せるのがポイントです。
表示回数ごとにランキング形式で共起語が確認できるため、優先して利用したいキーワードを探す際にも役立ちます。データはCSVでもダウンロードできるうえ、共起語以外のツールも提供されている点では、コンテンツ作りに関わる担当者であれば知っておきたいツールです。
3.Find Word
「Find Word」もシンプルな作りで、使い勝手がよい共起語ツールの1つです。データ抽出は上位10サイトの情報を元にした場合と、50サイトまで幅広くチェックした場合の2パターンで確認できます。
上位コンテンツだけではなく、全体的な傾向を把握できるのが強みです。CSVダウンロードが可能であるのにも関わらず、会員登録なしで気軽に利用できるのも、Find Wordのメリットだといえるでしょう。
4.ラッコキーワード
「ラッコキーワード」は、各種マーケティングツールの開発・提供をしているラッコ株式会社の共起語ツールです。基本的には無料で利用が可能ですが、検索回数などには制限が設けられています。
本格的にマーケティング対策を行う場合には、有料プランも検討してみるとよいでしょう。共起語の検索はキーワードの表示だけではなく、キーワードの掛け合わせやGoogleトレンドなどもチェックできるのが強みです。
ターゲットキーワードをより深く研究することで、質の高いコンテンツを作り上げることができるでしょう。