英語の会話や文章で頻出する「interesting」という単語。日常的に使われる一方で、その本当の意味やニュアンス、言い換えなどを正確に理解している人は意外と少ないかもしれません。本記事では、「interesting」の意味、使い方、微妙な含み、場面別の表現、言い換え例などを詳しく解説します。
1. 「interesting」の基本的な意味
1-1. 辞書における定義
「interesting」は形容詞で、基本的な意味は「興味深い」「面白い」「関心を引くもの」です。語源は「interesse(関与する、関心を持つ)」に由来しており、相手の注意や関心を引く何かに対して使われます。
例:
・This book is very interesting.(この本はとても面白い)
・She told me an interesting story.(彼女は興味深い話をしてくれた)
1-2. 発音と文法上の特徴
・発音: /ˈɪn.trəs.tɪŋ/ または /ˈɪn.tər.ə.stɪŋ/(音節がつながって短くなることも多い)
・品詞:形容詞(名詞や代名詞を修飾)
・副詞形:interestingly(興味深く)
2. 「interesting」の使用場面と例文
2-1. ポジティブな意味での使用
・That was an interesting lecture.(あの講義は興味深かった)
・He always has interesting ideas.(彼はいつも面白いアイデアを持っている)
この場合、「魅力的」「新しい視点がある」「知的に刺激される」といったニュアンスが含まれます。
2-2. 少し微妙なニュアンスでの使用
「interesting」は、時に「よくわからないが変わっていて気になる」「なんとも言えないが面白い」というやや曖昧な感情を表す際にも使われます。
・That's... interesting.(それは…興味深いね)
→ 文脈によっては「微妙だな」「変わってるね」といったニュアンスを含むこともあります。
2-3. 皮肉ややんわりとした否定
言葉を濁して評価を避けたいとき、婉曲的に「interesting」と言うこともあります。
・Interesting choice of outfit.(変わった服のセンスだね)
→ 「悪くは言いたくないが少しズレている」という暗黙の含意があることも。
3. 「interesting」の言い換え表現
3-1. より具体的な言い換え
「interesting」は便利な一方で曖昧さもあるため、文脈によって他の単語に置き換えるとより明確になります。
・fascinating:魅力的で引き込まれる
・engaging:心を惹きつける
・intriguing:謎めいて興味をそそる
・thought-provoking:考えさせられる
・entertaining:楽しませる、面白い
例:
・The movie was fascinating.(その映画はとても魅力的だった)
・She made a thought-provoking comment.(彼女のコメントは考えさせられるものだった)
3-2. 日本語での言い換え
・興味深い
・面白い
・興味を引く
・引き込まれる
・好奇心をそそられる
使用例に応じて使い分けることで、翻訳や英文解釈の精度も上がります。
4. ビジネス英語における「interesting」の注意点
4-1. 曖昧な評価として使われることがある
上司や顧客が「That's interesting」と言ったときは、必ずしも褒めているとは限りません。やんわりと疑問や否定のニュアンスを含んでいる可能性があるため、表情や声のトーンを観察することが大切です。
4-2. 意図を明確にするためには具体化を
プレゼンテーションやメールで「This is an interesting result」と書くだけでは伝わりにくいため、「why(なぜ面白いのか)」を加えることが効果的です。
例:
・This is an interesting result because it contradicts previous findings.
(これは以前の研究結果と矛盾しており、興味深い結果です)
5. 関連語・類似表現との違い
5-1. funnyとの違い
「funny」は「おかしい」「笑える」という意味で、「interesting」とは異なる文脈で使われます。
・interesting:知的・好奇心的な興味
・funny:ユーモラス、変な、滑稽
例:
・This book is interesting.(この本は興味深い)
・This book is funny.(この本は面白おかしい)
5-2. curiousとの違い
「curious」は「奇妙」「不思議」「好奇心をかき立てる」といった意味で、やや異なるニュアンスを含みます。
・That’s a curious statement.(それは妙な発言だ)
→ 奇妙で説明がつかない、という印象を与える
6. まとめ:「interesting」は文脈とトーンで意味が変わる便利な単語
「interesting」は、話し手の興味・関心を示す便利な形容詞です。状況によっては賞賛、やや曖昧な評価、皮肉まで幅広い意味を持ちます。単に「興味深い」という訳語にとどまらず、場面や感情の機微を読み取る力が求められる語句です。英会話やライティングの中でより的確な表現を使い分けるためにも、「interesting」の意味と用法をしっかり押さえておきましょう。