「細々と暮らす」「細々と続けている」など、静かで控えめな様子を表す「細々」という言葉。日常生活や文章表現でも登場する言葉ですが、場面によってニュアンスが異なることもあります。この記事では、「細々」の意味や使い方、例文、似た表現との違いを詳しく解説します。

1. 「細々」の意味とは?

1-1. 基本の意味

「細々(ほそぼそ)」とは、**目立たず控えめに続けているさま・わずかに続いているさま**を表す副詞です。 また、**細かく丁寧に**という意味もありますが、日常では前者の意味で使われることが多いです。

1-2. ニュアンス

・消極的・困窮・静かな印象を与える場合が多い ・前向きさよりも、状態が弱々しいことを表すことが多い

2. 「細々」の使い方と例文

2-1. 続ける様子に使う

・「退職後も細々と執筆活動をしている」 ・「副業で細々とアクセサリーを売っている」 → あまり大きな規模ではなく、控えめに続けている様子

2-2. 暮らしの様子に使う

・「年金で細々と生活している」 ・「細々と家計をやりくりしている」 → 必要最低限で、贅沢をせずに暮らしている印象

2-3. 丁寧な意味で使う例(やや古風)

・「細々と準備を整える」 → ひとつひとつ丁寧に、細かく対応するという意味合い

3. 類語・言い換え表現

3-1. こぢんまり

→ 小規模だが整っていて落ち着いた印象 ・例:「こぢんまりとした暮らし」

3-2. つつましく

→ 贅沢をせず、慎ましく生きる様子 ・例:「つつましく生計を立てている」

3-3. かろうじて

→ ギリギリの状態でなんとか ・例:「かろうじて生活を維持している」

3-4. 地味に

→ 目立たず、静かに ・例:「地味に活動を続けている」

4. 対義語・反対の表現

4-1. 盛大に

→ 規模が大きく華やかな様子 ・例:「盛大にパーティーを開いた」

4-2. 派手に

→ 見た目や行動が目立つ様子 ・例:「派手にイベントを企画する」

4-3. 活発に

→ 活動が元気で積極的な様子 ・例:「活発に意見を述べる」

5. 「細々」の注意点

5-1. ややネガティブな響きがある

→ 状態の弱さ、慎ましさを表すため、使い方によっては「貧しい」「頼りない」などの印象を与えることもある。

5-2. 丁寧な意味では文語的

→ 「細々と準備する」などの用法は現代ではやや硬い印象があり、フォーマルな場面や文章向けです。

6. まとめ:「細々」は控えめに続ける様子を表す言葉

「細々」は、目立たず控えめに、または小さく継続している様子を表す言葉です。経済的な困窮や地道な努力、丁寧な動作を表す場合など幅広く使えますが、ややネガティブな印象を含むこともあるため、使う文脈には注意が必要です。表現を少し工夫することで、控えめな美しさや丁寧さも伝えられる便利な言葉です。

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