日程調整や面談の打診など、相手に配慮しながら予定を伺う際によく使われる「ご都合が合うようでしたら」。丁寧で柔らかい表現ですが、敬語として正しいのか、失礼にあたらないかと迷う方も多いのではないでしょうか。本記事では、「ご都合が合うようでしたら」の意味や自然な使い方、言い換え表現、そしてビジネスメールでの例文をご紹介します。
1. 「ご都合が合うようでしたら」の意味とは
「ご都合が合うようでしたら」は、相手の予定や体調などに配慮しつつ、自分の希望をやんわりと伝えるときに使う表現です。
1.1 言葉の構成
- 「ご都合」：相手の事情や予定に対する尊敬表現
- 「合う」：予定や条件が一致するという意味
- 「ようでしたら」：控えめな仮定表現
このように、「ご都合が合うようでしたら」は「もし予定が合えば」「もし可能であれば」という意味を丁寧に伝える言い回しです。
2. どんな場面で使えるか
2.1 日程調整・面談依頼
「来週の水曜日、ご都合が合うようでしたら、一度お目にかかれれば幸いです。」
2.2 イベントやセミナーへの誘い
「〇〇セミナーが開催されます。ご都合が合うようでしたら、ぜひご参加ください。」
2.3 カジュアルなビジネスシーン
「明日、お近くにお越しのご予定があるとのことでしたら、ご都合が合うようでしたら、ぜひお立ち寄りください。」
3. 丁寧な言い換え表現
3.1 「もしご都合がよろしければ」
「合う」という表現を避け、より一般的かつ丁寧な言い回し。
例：
「来週のご予定について、もしご都合がよろしければ、〇日14時よりご一緒できればと存じます。」
3.2 「差し支えなければ」
「都合が悪い＝支障がある」という前提を避ける、気遣いの強い表現。
例：
「差し支えなければ、お打ち合わせの機会を頂戴できますと幸いです。」
3.3 「お時間許すようでしたら」
多忙な相手に配慮を示す言い回しとして有効です。
例：
「お時間許すようでしたら、少しだけご相談させていただければと存じます。」
4. ビジネスメールでの具体例文
4.1 日程調整メール
件名：お打ち合わせ日程のご相談
本文：
〇〇様
いつも大変お世話になっております。
表題の件につきまして、来週のいずれかでお打ち合わせの機会を頂けますと幸いです。
ご都合が合うようでしたら、以下の候補日をご確認いただければと存じます。
・〇月〇日（火）14:00〜
・〇月〇日（木）10:00〜
何卒よろしくお願い申し上げます。
4.2 面談のお願い
件名：面談のお願い（〇〇大学・△△）
本文：
〇〇先生
いつもご指導いただき、誠にありがとうございます。
このたび、進路に関してご相談させていただきたく、ご連絡を差し上げました。
ご都合が合うようでしたら、〇月〇日〜〇日のいずれかで、30分ほどお時間を頂戴できますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
4.3 イベント招待メール
件名：〇〇イベントのご案内
本文：
〇〇様
平素より大変お世話になっております。
来る〇月〇日、弊社主催にて〇〇セミナーを開催いたします。
ご都合が合うようでしたら、ぜひご参加賜りますようお願い申し上げます。
詳細は添付の案内をご覧くださいませ。
5. 使用時の注意点
5.1 仮定表現のまま終わらせない
「ご都合が合うようでしたら、〜」のあとには必ず自分の希望や行動を明示する必要があります。
× ご都合が合うようでしたら。
〇 ご都合が合うようでしたら、ぜひご参加ください。
5.2 連発しない
複数の文章や同じメール内で繰り返し使うと、くどくなる恐れがあります。言い換え表現を使って文章にリズムを出しましょう。
5.3 「合うようでしたら」は断定ではなく仮定
相手に無理を強いることなく、「もし〜であれば」というニュアンスを崩さないように心がけましょう。
6. まとめ
「ご都合が合うようでしたら」は、相手の状況に配慮しつつ、自分の希望を伝えるときに非常に便利な敬語表現です。日程調整や面談依頼など、さまざまなビジネスシーンで自然に使えます。より丁寧に伝えたいときは「もしご都合がよろしければ」や「差し支えなければ」などの言い換えを活用し、相手に負担をかけない配慮あるコミュニケーションを目指しましょう。
