「任せる」は、相手に仕事や責任を託す際に使われる便利な言葉ですが、ビジネスや日常会話では状況に応じて適切な表現を選ぶことが重要です。本記事では、「任せる」の意味や使い方を詳しく解説し、カジュアルな場面からビジネスメールまで幅広く使える言い換え表現を例文とともに紹介します。適切な言葉を選び、相手に伝わりやすい表現を身につけましょう。
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1. 「任せる」の意味と読み方
「任せる(まかせる)」とは、ある物事を相手に委ねたり、責任を持って取り組んでもらうことを意味します。仕事の分担や役割を決める際に使われることが多い表現です。
1.1. 「任せる」の主なニュアンス
- 責任を持って相手に依頼する
- 自分で判断せずに相手に判断を委ねる
- 権限や業務を相手に譲る
1.2. 「任せる」の使い方
- 例文:「この仕事は君に任せるよ。」
- 例文:「プロジェクトの進行はリーダーに任せた。」
- 例文:「彼に運転を任せて、私は助手席で休むことにした。」
- 例文:「料理は得意だから、夕飯の準備は私に任せて!」
- 例文:「重要な決定なので、上司に任せることにした。」
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2. 「任せる」の言い換え一覧
2.1. カジュアルな言い換え
- お願いする
- 例文:「ちょっとこの作業、お願いしてもいい?」
- 例文:「荷物の受け取りをお願いしてもいいかな?」
- 頼む(たのむ)
- 例文:「今日の買い出しは君に頼むよ。」
- 例文:「この件はしっかり頼むぞ!」
- 振る(ふる)(業務や役割を割り当てる)
- 例文:「新しいタスクを部下に振ることにした。」
- 例文:「誰にどの仕事を振るかを考えるのが大事だ。」
- 丸投げする(無責任にすべて任せるニュアンス)
- 例文:「あのプロジェクト、彼に丸投げしちゃったよ。」
- 例文:「丸投げするのではなく、フォローもしっかりしよう。」
2.2. ビジネスやフォーマルな場面での言い換え
- 委託する(いたくする)(外部や専門家に業務を任せる)
- 例文:「この業務は専門業者に委託することに決まりました。」
- 例文:「一部の作業を外部の会社に委託した。」
- 依頼する(いらいする)(丁寧にお願いする)
- 例文:「この案件の対応を貴社に依頼したいと考えております。」
- 例文:「業務の一部を社外のパートナーに依頼する予定です。」
- 指示する(しじする)(部下やチームに具体的な指示を出す)
- 例文:「プロジェクトの進行について、適切に指示を出す必要がある。」
- 例文:「新入社員に業務を指示する際は、分かりやすく伝えることが重要だ。」
- 任命する(にんめいする)(公式な役職や職務を与える)
- 例文:「彼を新しいチームリーダーに任命した。」
- 例文:「この仕事の責任者として任命された。」
2.3. ポジティブな言い換え
- 信頼して託す
- 例文:「彼の能力を信頼して、業務を託した。」
- 例文:「部下を信頼して、自由に仕事を進めてもらうことが重要だ。」
- 権限を委譲する(いじょうする)
- 例文:「一部の意思決定権を現場のマネージャーに委譲した。」
- 例文:「業務の効率化のために、部下に権限を委譲することが大切だ。」
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3. 「任せる」の言い換えを使ったビジネスメール例文
3.1. 仕事を依頼する場合
件名:新規プロジェクトのご対応依頼
本文:
株式会社〇〇
△△様
お世話になっております。
新規プロジェクトの進行について、ご対応をお願いしたくご連絡いたしました。本件に関しては、貴社のご経験を信頼し、貴社に一任させていただきたく存じます。詳細につきましては、別途お打ち合わせの機会をいただければ幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
□□(氏名)
3.2. 権限を委譲する場合
件名:業務権限の委譲について
本文:
〇〇部
△△様
お疲れ様です。
今回の業務について、貴殿に権限を委譲し、対応をお願いしたく存じます。適宜判断のうえ、業務を進めていただきますようお願いいたします。必要に応じて、随時ご報告をお願いいたします。
引き続き、よろしくお願いいたします。
敬具
□□(氏名)
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4. まとめ
「任せる」は、日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる言葉ですが、状況に応じた適切な言い換え表現を使うことで、より明確に意図を伝えることができます。カジュアルな場面では「お願いする」「頼む」、ビジネスシーンでは「委託する」「依頼する」など、適切な表現を選びましょう。
また、「信頼して託す」や「権限を委譲する」といった言葉を使うことで、ポジティブなニュアンスを強調することができます。本記事の例文を参考にしながら、TPOに合わせた表現を使い分けてみてください。