「資料をお送りいただけますと幸いです」や「ご都合をお送りいただけますと幸いです」といった表現は、ビジネスメールで依頼を丁寧に伝える定番の一文です。しかし、「言い回しが長く感じる」「もっとスマートに書けないか」と感じたことはありませんか?この記事では、「お送りいただけますと幸いです」の意味、使い方、ビジネスで自然に使える言い換え、具体的なメール例文を丁寧に解説します。
1. 「お送りいただけますと幸いです」の意味と構造
1.1 丁寧な依頼の敬語表現
- 「お送りいただけます」=「送ってもらえます」の敬語表現(尊敬語+可能)
- 「幸いです」=「ありがたく思います」「助かります」のやわらかな丁寧表現
→「もしよろしければ送っていただけるとありがたいです」という控えめで丁寧な依頼の形になります。
1.2 使用される主な場面
- 資料やデータの送付依頼
- 回答、日程、書類などの提出をお願いしたいとき
- 社外の方に負担なく依頼したいとき
例:
「お手数ですが、今週中にご提出資料をお送りいただけますと幸いです。」
2. ビジネスで使える言い換え表現
2.1 「お送りいただけますでしょうか」
依頼のニュアンスをよりやわらかくする疑問形の丁寧表現です。
例:
「ご都合よろしければ、〇〇までにお送りいただけますでしょうか。」
2.2 「ご送付いただけますと幸いです」
「お送り」の代わりに「ご送付」を使うと、ややフォーマルな印象になります。
2.3 「ご対応いただけますと幸いです」
メール本文に資料送付以外の依頼が含まれる場合にも汎用的に使える表現。
2.4 「お手すきの際にお送りいただけますと幸いです」
相手の忙しさに配慮を込めた、やさしい印象のある言い回しです。
2.5 「お送りいただければと存じます」
より改まったビジネス文書や上位の相手に適した表現。
3. ビジネスメールでの例文
3.1 資料送付のお願い
件名:〇〇資料のご送付について
本文:
〇〇様
お世話になっております。△△株式会社の□□です。
先日のご提案に関する資料につきまして、お手数をおかけいたしますが、〇月〇日までにお送りいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
3.2 回答依頼のメール
件名:日程調整のお願い
本文:
〇〇様
いつも大変お世話になっております。
次回の打ち合わせに向け、以下日程候補についてご都合をお知らせいただけますと幸いです。
お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
3.3 提出物のリマインド
件名:ご提出のお願い(再送)
本文:
〇〇様
先日ご依頼いたしました〇〇の件につきまして、
ご多忙の折恐縮ですが、明日中にご提出資料をお送りいただけますと幸いです。
ご不明点などございましたら、お知らせくださいませ。
4. 使用時の注意点
4.1 相手の立場に合わせてトーンを調整
社外や目上の方には「幸いです」「いただければと存じます」などが適しており、社内や同僚であれば「お願いします」などでも柔らかく伝えられます。
4.2 期限や目的は明確に
ただ「お送りいただけますと幸いです」だけでなく、「〇月〇日までに」「〇〇の件について」と明示することで、伝わりやすくなります。
4.3 多用すると定型的に見えることも
便利な表現であるがゆえに多用されがちですが、毎回同じ文言ばかりでは定型感が出てしまいます。「ご対応のほど」「お手数ですが」などバリエーションを加えましょう。
5. カジュアルな社内文でも応用可
- 「今日中にこれ、お送りいただけると助かります!」
- 「資料の最新版、余裕あるときに送ってもらえたらうれしいです」
→ SlackやTeamsなど社内チャットでは、「幸いです」よりもフレンドリーな表現の方が自然な場合もあります。
6. まとめ
「お送りいただけますと幸いです」は、相手への敬意と配慮を込めたビジネスメール定番の依頼表現です。資料や情報の送付をお願いする際に、強制感を抑えつつ丁寧にお願いできるため、社外・社内問わず幅広く使えます。ただし、内容や相手によっては「ご送付ください」「ご対応いただけますと幸いです」など、場面に応じた言い換えが必要です。丁寧な言葉遣いと的確な依頼で、円滑なビジネスコミュニケーションを目指しましょう。