ビジネスにおいて、外出や出張、訪問の報告をする際によく使われる表現が「行って参りました」です。この言葉には、謙虚な姿勢や丁寧な報告のニュアンスが込められており、状況に応じた適切な使い方をすることが重要です。本記事では、「行って参りました」の意味や自然な使い方、言い換え表現、具体例、使用時の注意点について詳しく解説します。

1. 「行って参りました」の基本的な意味

1. 基本的な意味

「行って参りました」とは、自分がどこかへ行ってきたことを謙譲語で丁寧に報告する表現です。「行く」という動作に対して「参る」という謙譲語を用い、自分をへりくだることで相手への敬意を表しています。

2. 使用される主な場面

・訪問先から帰社後の上司や同僚への報告
・出張や営業活動後の社内共有
・会議や打ち合わせから戻った後の連絡
・メールやチャットツールでの外出報告

2. ビジネスでの「行って参りました」の使い方

1. 外出や訪問後の口頭報告

例:「先方に行って参りましたので、簡単にご報告いたします。」

2. 出張後の社内連絡

例:「大阪支社への出張から行って参りましたので、後ほど報告書を提出いたします。」

3. 打ち合わせや会議後の共有

例:「本日の〇〇会議に行って参りました。概要をまとめましたのでご確認ください。」

4. メールでの報告

例:「本日〇〇社へ行って参りました件について、下記にまとめてご報告いたします。」

3. 「行って参りました」の言い換え表現

1. 訪問してまいりました

訪問を強調したい場合に適した表現です。
例:「〇〇社を訪問してまいりましたので、内容をご共有いたします。」

2. 出向いてまいりました

自ら赴いたニュアンスを強調したいときに使えます。
例:「先方へ直接出向いてまいりました。」

3. 伺ってまいりました

目上の相手先に行ったことをさらに丁寧に伝える表現です。
例:「〇〇様のもとへ伺ってまいりました。」

4. 行ってきました

少しカジュアルな場面やフランクな社内コミュニケーション向けの表現です。
例:「午後は〇〇社に行ってきました。」

4. シチュエーション別の具体例文

1. 取引先訪問後の報告

元の表現:
「取引先に行きました。」

言い換え例:
「本日、〇〇株式会社に行って参りました。概要をご報告いたします。」

2. 出張から戻った際の報告

元の表現:
「出張から帰ってきました。」

言い換え例:
「〇〇出張から行って参りましたので、現地の状況をご報告いたします。」

3. 会議参加後の社内共有

元の表現:
「会議に行ってきました。」

言い換え例:
「本日の〇〇会議に行って参りました。主な議題と決定事項は以下の通りです。」

4. イベント参加後の簡易報告

元の表現:
「イベントに参加しました。」

言い換え例:
「〇〇イベントに行って参りましたので、簡単ではございますがご報告いたします。」

5. 「行って参りました」を使う際の注意点

1. 報告は簡潔にまとめる

「行って参りました」と伝えた後は、何を目的にどこへ行き、どのような成果があったのかを簡潔にまとめると、相手に伝わりやすくなります。

2. 相手に応じて言葉遣いを変える

目上の方には「伺ってまいりました」、社内のカジュアルな場面では「行ってきました」など、状況に応じて表現を使い分けましょう。

3. 行動だけでなく結果も伝える

単に「行った」という事実だけではなく、「何を確認したか」「どんな成果があったか」も添えると、より実用的な報告になります。

6. ビジネスメールでの使用例

1. 訪問後の報告メール

件名:【訪問報告】〇〇株式会社訪問について
本文:
〇〇様
お世話になっております。
本日、〇〇株式会社に行って参りましたので、簡単にご報告申し上げます。
訪問の概要は以下の通りです。
(訪問目的、議題、決定事項など)
詳細につきましては別途資料にてご報告いたします。
何卒よろしくお願い申し上げます。

2. 出張後の社内共有メール

件名:【ご報告】〇〇出張の件
本文:
〇〇チーム各位
お疲れ様です。
〇〇出張より行って参りました。現地でのヒアリング結果を以下にまとめましたのでご確認ください。
引き続き、プロジェクト推進に向けご協力のほどよろしくお願いいたします。

まとめ

「行って参りました」という表現は、ビジネスにおいて外出や訪問、出張などを謙虚に報告するために非常に有効な言葉です。「訪問してまいりました」「伺ってまいりました」など、場面に応じた言い換えを使い分けることで、より丁寧で伝わりやすい報告が可能になります。行動だけでなく成果や目的も添えて、信頼感のあるビジネスコミュニケーションを心がけましょう。

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