不送致とは、刑事事件の捜査や起訴の過程で、検察官が事件を裁判にかけないと判断する処分のことを指します。被疑者が不起訴になる理由やその影響について、基本的なポイントをわかりやすく解説します。
1. 不送致とは何か
1-1. 不送致の定義
不送致は、検察官が被疑者を起訴しないことを決定する処分の一つで、事件を裁判に送らずに終了させることを意味します。これは被疑者が刑事責任を問われないことを示します。
1-2. 不送致と不起訴の違い
不送致は不起訴処分の一種ですが、事件の性質や証拠状況により「嫌疑なし」「起訴猶予」など細かく分類されます。いずれも裁判に進まない点で共通しています。
2. 不送致になる主な理由
2-1. 証拠不足
事件を立証するための十分な証拠が集まらない場合、不送致の判断が下されます。この場合、被疑者は裁判を受けることなく解放されます。
2-2. 犯罪の軽微性
被疑者の行為が軽微で、社会的な影響が少ないと判断された場合、検察官は不送致を選択することがあります。
2-3. 被害者の意向
被害者が処罰を望まない場合や示談が成立している場合、事件が不送致になることもあります。
3. 不送致の影響と注意点
3-1. 被疑者の社会的影響
不送致となっても、事件が記録に残る場合があり、社会的な影響や信用問題が完全に消えるわけではありません。
3-2. 再捜査の可能性
新たな証拠が発見されるなど状況が変われば、再び捜査や起訴が行われる可能性があります。
3-3. 法的対応の重要性
不送致の判断に納得できない場合は、弁護士に相談し、対応を検討することが大切です。
