「ついで」は日常的によく使われる便利な表現ですが、場面によっては言い換えた方が自然で丁寧な印象を与えることがあります。この記事では、「ついで」の基本的な意味から、会話やメール、ビジネスで使える言い換え表現までを詳しく解説します。
1. 「ついで」とは何か
1.1 言葉の意味
「ついで」とは、何かをする機会を利用して、別のことも合わせて行うことを意味します。「〜のついでに〜する」という形でよく使われ、副次的な動作や行動を示します。
1.2 例文で理解する
・図書館へ行くついでに、コンビニで飲み物を買った
・出張のついでに観光地を回った
・帰り道のついでに友人の家に立ち寄った
いずれも、主な行動に付随して別のことを行っている点が共通しています。
2. 日常会話での言い換え
2.1 カジュアルな言い換え
・ながらで
「洗濯しながらでいいから、荷物受け取っておいて」など、同時進行やついでのニュアンスを柔らかく伝える言い方です。
・片手間に
やや軽い印象のある言い方で、「ついでにやっておいたよ」の代わりに「片手間にやっておいたよ」と言えます。
・ちょっと寄って
「ついでにスーパーに寄った」を「ちょっとスーパーに寄ってきた」と言い換えると、より自然な会話になります。
2.2 やや丁寧な言い換え
・折を見て
「そのついでに相談してみて」を「折を見て相談してみて」と言うと、控えめで丁寧な響きになります。
・何かの機会に
「ついでに話そう」ではなく「何かの機会に話そうか」と言い換えると、ややあらたまった場面でも使えます。
3. ビジネスで使える言い換え
3.1 丁寧な表現に変える
・お手すきの際に
「ついでにこれもお願いします」を「お手すきの際に、こちらもお願いいたします」にすると、相手に配慮した印象になります。
・ご都合がよろしければ
「出社のついでに書類を提出してください」を「ご都合がよろしければ、ご出社の際にご提出ください」に言い換えると、柔らかく丁寧になります。
・近くにお越しの際に
来客や訪問時の案内で「お近くに来られるついでにお立ち寄りください」を「近くにお越しの際にお立ち寄りください」と言えば、失礼のない表現になります。
3.2 メール文例での使用
・ご来社の折に、お時間がございましたらご確認いただけますと幸いです
・お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください
このように「ついで」を避けた丁寧な表現がビジネスメールでは好まれます。
4. 言い換えが望ましい場面
4.1 目上の人との会話
「ついで」という言葉は便利ではありますが、目上の人に使うと「ついで=優先順位が低い」という印象を与えてしまう場合があります。特に依頼や訪問を伝えるときには注意が必要です。
4.2 大事な依頼や正式な文書
ビジネス上の重要な依頼や文書に「ついで」という表現を使うと、軽く見られてしまうことがあります。「折を見て」や「ご都合のつくタイミングで」といった控えめな表現に置き換えると好印象になります。
5. まとめ
「ついで」は非常に使い勝手の良い表現ですが、言葉の選び方ひとつで相手に与える印象は大きく変わります。日常会話ではカジュアルな言い換えを、ビジネスでは丁寧で配慮のある表現を使うことで、より自然で伝わりやすいコミュニケーションが可能になります。状況に応じて適切な言葉を選び、伝えたい意図がしっかり届くように心がけましょう。