「次第でございます」は、ビジネスメールや会議、謝罪文などでよく使われる丁寧な表現です。しかし、「二重敬語ではないの?」「『次第です』との違いは?」「どのような場面で使うのが正しい?」と疑問に思う方も多いでしょう。本記事では、「次第でございます」は二重敬語なのかという疑問をはじめ、意味やビジネスでの使い方、言い換え表現、メールですぐに使える例文まで分かりやすく解説します。
1. 「次第でございます」は二重敬語?意味と正しい使い方
結論から言うと、「次第でございます」は二重敬語ではありません。
「次第」は「事情」「経緯」「理由」「~することになった経過」などを表す名詞です。
一方、「ございます」は「ある」の丁寧語であり、「です」をより丁寧にした表現です。
つまり、
・次第(名詞)
・ございます(丁寧語)
という組み合わせであり、同じ種類の敬語を重ねているわけではないため、二重敬語には当たりません。
そのため、「次第でございます」はビジネスシーンでも安心して使用できる正しい敬語表現です。
例文
・以上が今回の経緯でございます。
・このような事情がございました次第でございます。
・ご報告申し上げる次第でございます。
2. 「次第でございます」の意味とは?
「次第でございます」の「次第」には、状況によっていくつかの意味があります。
主な意味は次のとおりです。
・事情
・経緯
・理由
・成り行き
・~することになった経過
ビジネスでは特に「事情」や「経緯」を説明する場面で使われることが多く、「このような理由です」「このような経緯があります」という意味になります。
例文
・本日ご連絡差し上げた次第でございます。
・以上の事情から延期となりました次第でございます。
・改めてご報告申し上げる次第でございます。
3. 「次第でございます」のビジネスでの使い方
3-1. 経緯を説明するとき
もっとも多く使われる場面です。
例文
・確認を行いました結果、このような状況となった次第でございます。
・社内で協議を重ねた結果、ご連絡申し上げた次第でございます。
3-2. 謝罪するとき
謝罪文では事情説明として使用されます。
例文
・納期が遅れましたことにつきまして、ご説明申し上げる次第でございます。
・今回の件につきまして、経緯をご説明する次第でございます。
3-3. 報告するとき
報告メールでもよく使われます。
例文
・下記のとおりご報告申し上げる次第でございます。
・現状をご説明申し上げる次第でございます。
3-4. お知らせするとき
社外向けのお知らせにも適しています。
例文
・営業日変更についてご案内申し上げる次第でございます。
・サービス内容変更のため、ご連絡差し上げた次第でございます。
4. 「次第でございます」の言い換え表現
4-1. ~という状況でございます
事情説明をやわらかく伝えられます。
例文
・現在このような状況でございます。
・以上のような状況でございます。
4-2. ~という経緯でございます
経過を明確に説明したい場合に適しています。
例文
・以上のような経緯でございます。
・今回の変更はこのような経緯でございます。
4-3. ~いたしました
「次第でございます」が堅く感じられる場合に使えます。
例文
・社内で検討いたしました。
・内容を変更いたしました。
4-4. ~しております
現在の状況を説明するときに便利です。
例文
・現在確認しております。
・準備を進めております。
4-5. ~となりました
結果を簡潔に伝える表現です。
例文
・延期となりました。
・変更となりました。
4-6. ~をご報告いたします
報告メールで自然に使えます。
例文
・結果をご報告いたします。
・進捗をご報告いたします。
5. 「次第でございます」を使ったビジネスメール例文
5-1. 謝罪メール
このたびは納品が遅れましたことにつきまして、深くお詫び申し上げます。
社内で確認を進めた結果、システム障害が原因であったため、ご説明申し上げる次第でございます。
今後は再発防止に努めてまいります。
5-2. 報告メール
ご依頼いただいた件につきまして、調査が完了いたしましたので、ご報告申し上げる次第でございます。
詳細は添付資料をご確認ください。
5-3. お知らせメール
社内体制の変更に伴い、担当者を変更することとなりましたので、ご連絡申し上げる次第でございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
5-4. お礼メール
このたびは貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。
ご助言を参考に今後の業務改善に取り組む次第でございます。
6. 「次第でございます」を使う際のポイント
6-1. 理由や経緯を添える
「次第でございます」だけでは意味が伝わりません。
必ず、
・何があったのか
・なぜそうなったのか
を具体的に説明しましょう。
例
・社内で協議を重ねた結果、ご報告申し上げる次第でございます。
6-2. 多用しない
一つのメールに何度も使うと読みにくくなります。
「そのため」「以上の理由から」「このような経緯により」なども組み合わせましょう。
6-3. フォーマルな場面で使用する
「次第でございます」はかなり丁寧な表現です。
社内チャットなどでは、
・そのためです。
・このような事情です。
程度でも十分な場合があります。
7. 「次第でございます」に関するよくある質問
7-1. 「次第でございます」は二重敬語ですか?
いいえ。
「次第」は名詞、「ございます」は丁寧語であるため、二重敬語ではありません。
安心してビジネスシーンで使用できます。
7-2. 「次第です」との違いは何ですか?
意味はほぼ同じですが、「次第でございます」の方がより丁寧な表現です。
社外メールや目上の人には「次第でございます」が適しています。
7-3. メールでも使えますか?
はい。
ビジネスメールでは非常によく使用される表現です。
特に事情説明や報告、謝罪の場面で活躍します。
7-4. 「次第となります」との違いはありますか?
「次第となります」は結果や予定を説明する際に使われます。
一方、「次第でございます」は事情や経緯を説明する意味合いが強い表現です。
8. まとめ
「次第でございます」は、「事情」「経緯」「理由」などを丁寧に説明するためのビジネス敬語であり、二重敬語ではありません。
謝罪や報告、お知らせなど幅広い場面で使える便利な表現ですが、理由や背景を具体的に伝えることで、より分かりやすく誠実な印象になります。
また、場面に応じて、
・という状況でございます
・という経緯でございます
・ご報告いたします
・変更となりました
・現在確認しております
・いたしました
などの言い換え表現を使い分けることで、文章の単調さを避けながら、読みやすく自然なビジネスメールを作成できます。
本記事で紹介した意味や使い方、言い換え表現、例文を参考に、「次第でございます」を適切に活用し、相手に伝わりやすい丁寧なビジネスコミュニケーションを心掛けましょう。
