目的格とは、英語の代名詞で「目的語」として使われる形のことを指します。英語では、主語になる形(主格)と、動詞や前置詞の後に置かれる形(目的格)が変化するため、正しく覚えることが重要です。本記事では、目的格の意味、具体的な使い方、例文、見分け方までを網羅的に解説します。
1. 目的格とは
1-1. 目的格の意味
目的格とは、代名詞(I、you、heなど)が動詞や前置詞の「目的語」として使われるときに取る形を指します。 英語には文中の役割によって姿が変わる代名詞が存在し、目的格はその変化形の一つです。
例
I like him
I は主格、him が目的格です。
このように、目的格は動作を「受ける側」を示す役割を持ちます。
1-2. 主格との違い
主格は動作を行う側、目的格は動作を受ける側です。
例
She helps me
she は主格(助ける側)、me は目的格(助けられる側)
英語の文では、主語と目的語を区別して考える必要があります。
2. 目的格の一覧と特徴
2-1. 目的格になるとこう変化する
英語の代名詞は、主格、目的格、所有格の三種類があります。目的格には次のような形があります。
主格 I / you / he / she / it / we / they
目的格 me / you / him / her / it / us / them
特に I → me、he → him、she → her、we → us、they → them に変化する点を覚えておきましょう。
2-2. 目的格の共通点
目的格は必ず動詞または前置詞の後に置かれます。
例
Tom called me
The gift is for him
meやhimは、必ず動詞calledや前置詞forの直後にあります。
3. 目的格の役割と文中での位置
3-1. 動詞の目的語として使う場合
目的格が最もよく使われる場面は、「誰が」「誰を」などを表すときです。
例
She invited us
彼女は私たちを招待した
動詞 invited の後ろに us(目的格)が置かれます。
3-2. 前置詞の目的語として使う場合
前置詞(to、for、with など)の後には必ず目的格が来ます。
例
He sat next to her
彼は彼女の隣に座った
このように、目的格は前置詞とセットで覚えると理解しやすくなります。
3-3. 受動態(受け身)の文でも目的格が必要
受動態では、動作を受ける主語が先に来ますが、by のあとに目的格が来ます。
例
The letter was written by him
手紙は彼によって書かれた
by の直後に置かれるのは必ず目的格です。
4. 目的格が使われる具体例と分析
4-1. 日常会話で頻出するパターン
英会話では、特に目的格を使った短いやり取りが頻繁に登場します。
例
Who helped you?
誰があなたを助けたの?
Thank you for inviting me
招待してくれてありがとう
代名詞に注意することで、意味が明確になります。
4-2. 疑問文と目的格の組み合わせ
疑問文でも目的格はよく使われます。
例
Whom did you meet?
誰に会ったの?
現代英語では who がよく使われますが、正式には目的格は whom です。
5. 主格との混同を避けるコツ
5-1. 動詞の前後を確認する
最も簡単な見分け方は、代名詞が動詞の前にあるか、後ろにあるかです。
文頭の代名詞 → 主格
動詞や前置詞の後 → 目的格
例
He loves her
he は主格、her は目的格
5-2. 前置詞があるなら必ず目的格
to や with の後に he / she が来ることはありません。
間違い
with he
正しい
with him
このルールだけでも、目的格を見抜けるようになります。
6. 英作文でよくある目的格のミス
6-1. 主格と目的格を混ぜてしまう
例として誤りやすいのは、集合的な目的格です。
誤
Tom and I invited she
正
Tom and I invited her
6-2. 自分を目的格にする場合
日本語では「私を」と言うので、me を忘れがちです。
例
Please call me
私に電話してください
7. 目的格を使いこなすための学習方法
7-1. 主語と目的語を意識する練習
文章を読んだときに、「誰が」「誰を」を分解する意識を持つことで、目的格の理解が深まります。
例
He gave us a gift
誰が → He
誰に → us
7-2. 短文暗記で覚える
覚えると便利な短文 I like him She knows us Talk to them
短くとも、目的格の感覚が身につきやすい組み合わせです。
8. まとめ
目的格とは、英語の代名詞が「目的語」として使われる際の形で、動詞や前置詞の後に置かれます。主格は動作を行う側、目的格は動作を受ける側を示します。
目的格を理解することで、英文はより自然で正確になります。
英語の基本として、確実に押さえておきたい文法の一つです。
