「高祖父(こうそふ)」という言葉は、家系図や祖先を調べる際に見かけることがあります。しかし、日常生活ではあまり使わないため、「誰のことを指すの?」「曾祖父とはどう違うの?」と疑問に思う人も多いでしょう。この記事では、「高祖父」の意味や立ち位置、関連する言葉との違い、使い方をわかりやすく解説します。
1. 高祖父とは?基本の意味
「高祖父」とは、自分の曾祖父(ひいおじいさん)の父親、つまり「自分から見て4代前の祖先」を指します。
簡単に世代を整理すると次のようになります。
自分
父母(1代前)
祖父母(2代前)
曾祖父母(3代前)
高祖父母(4代前)
このように、「高祖父」は家系の中でもかなり上の世代にあたります。日本語では「高祖父(こうそふ)」と書き、女性の場合は「高祖母(こうそぼ)」と言います。
2. 高祖父の読み方と漢字の意味
2-1. 読み方
「高祖父」は「こうそふ」と読みます。日常的にはあまり耳慣れない言葉ですが、正式な読み方として辞書や文書でもこの読みが用いられています。
2-2. 漢字の構成と意味
「高祖父」という言葉は3つの漢字から成り立っています。
「高」:遠い、上の方を意味する。
「祖」:祖先や先祖を意味する。
「父」:男性の祖先を表す。
つまり、「高祖父」とは「遠い代の男性の祖先」という意味になります。女性の祖先を指す場合は「父」の部分が「母」になり、「高祖母」となります。
3. 曾祖父や玄孫との違い
3-1. 曾祖父との違い
「曾祖父」は自分の祖父の父、つまり「3代前の祖先」を指します。一方、「高祖父」はそのさらに上の「4代前」です。
曾祖父:ひいおじいさん
高祖父:ひいひいおじいさん
このように、「ひい」の数で世代を区別することができます。
3-2. 玄孫(やしゃご)との関係
「玄孫(やしゃご)」とは、自分から見て4世代下の子孫、つまり「高祖父」から見た「玄孫」は自分のひいひい孫にあたります。 関係を簡単に表すと、次のようになります。
高祖父 → 曾祖父 → 祖父 → 父 → 自分 → 子 → 孫 → 曾孫 → 玄孫
このように、家系の中で「高祖父」は非常に遠い存在であることがわかります。
4. 高祖父という言葉が使われる場面
4-1. 家系図を作成するとき
家系図を作成する際、「高祖父」はよく登場します。明治時代以前まで遡るような家系図では、4代以上前の祖先を記すことが多いため、「高祖父」や「高祖母」という表記が使われます。
4-2. 戸籍や先祖供養の場面
古い戸籍や過去帳などの書類にも、「高祖父」「高祖母」といった表現が記載されている場合があります。また、法事やお盆の供養のときに「高祖父母の霊」として供養対象に含める場合もあります。
4-3. 歴史的な記述や研究
歴史上の人物や家系をたどるときにも「高祖父」という表現が使われます。たとえば「彼の高祖父は江戸時代の武士であった」といったように、家柄や血筋を説明する際に用いられます。
5. 高祖父を英語で表すと?
英語では「高祖父」は「great-great-grandfather」と表現されます。
「great」が一つ増えるごとに、世代が一つ上がる仕組みです。
祖父:grandfather
曾祖父:great-grandfather
高祖父:great-great-grandfather
英語でも「高祖父」はかなり古い世代の祖先を意味し、家系の説明などで使われます。
6. 高祖父を含む家系の呼び方
6-1. 家系の世代を表す言葉
日本語には、祖先や子孫を表す独特の言葉がいくつもあります。
祖父(そふ):2代前
曾祖父(そうそふ):3代前
高祖父(こうそふ):4代前
曾孫(そうそん):3代下
玄孫(やしゃご):4代下
これらの言葉は、代を正確に表す際に使われるため、歴史や家系を学ぶ上で重要です。
6-2. 「高祖」という言葉だけでも使われる
「高祖」は「高祖父」や「高祖母」を総称する言葉として使われます。たとえば、「彼の高祖は明治時代の学者だった」という場合、男女を区別せずに祖先を意味しています。
7. 高祖父を知ることの意義
7-1. 自分のルーツを知る
高祖父の存在を知ることは、自分の家族の歴史やルーツを理解する手がかりになります。どの地域に住み、どのような仕事をしていたのかを調べることで、自分の背景をより深く知ることができます。
7-2. 家族のつながりを感じる
普段の生活では意識しにくい「先祖とのつながり」を実感できるのも、高祖父を知る大きなメリットです。家族が代々つながって今の自分があるという認識は、感謝や誇りを生むきっかけになります。
7-3. 歴史や文化を学ぶきっかけになる
高祖父の生きた時代背景を調べることで、その時代の社会状況や文化を学ぶこともできます。祖先の生き方を知ることは、歴史教育の一環としても価値があります。
8. 高祖父の調べ方
8-1. 戸籍をたどる
自分の戸籍から順に「除籍謄本」「改製原戸籍」をたどっていくことで、高祖父の名前や生年月日、出生地などを知ることができます。役所で申請可能です。
8-2. 家族や親戚に聞く
家に残る古い書類や写真、親戚の話から情報を集めることも有効です。特に祖父母世代から聞ける話は貴重な資料になります。
8-3. 家系図作成サービスを利用する
最近では、専門業者やオンラインサービスで家系図を作成できるようになっています。高祖父の情報を含めて整理したい場合に便利です。
9. 高祖父を含めた家系図の見方
9-1. 代数のカウント方法
自分を「1代目」として数えると、父母が2代目、祖父母が3代目、曾祖父母が4代目、高祖父母が5代目となります。家系図ではこの代数を基準に配置されるのが一般的です。
9-2. 名前や家紋の継承
高祖父の代から受け継がれた名前の一部や家紋、家訓などが現在まで残っているケースもあります。家系をたどることで、その継承の流れを知ることができます。
10. まとめ:高祖父は家系を知る鍵となる存在
「高祖父」とは、自分から見て4代前の祖先を指し、家系図の中でも重要な位置にある人物です。普段の生活では意識する機会が少ないものの、先祖をたどる過程で高祖父の存在を知ることは、自分のルーツや家族の歴史を理解する上で大きな意味を持ちます。
家系図や戸籍を調べ、高祖父の時代に思いを馳せることで、自分という存在が長い歴史の上にあることを実感できるでしょう。
