「めぼしい」という言葉は、日常会話やビジネスシーンでもよく使われますが、正確な意味や適切な使い方を知らないと誤用する恐れもあります。この記事では、「めぼしい」の意味、使い方、言い換え表現、例文を通して、しっかり理解できるように丁寧に解説します。

1. めぼしいの意味とは

1-1. めぼしいの基本的な意味

「めぼしい」とは、「目を引く」「目につくほど価値がある」「注目に値する」といった意味を持つ形容詞です。ある対象物が他よりも優れていたり、有望だったりする場合に使われます。「目ぼしい」と漢字で書かれることもありますが、ひらがなで表記されることが多いのが特徴です。

1-2. めぼしいの語源

「めぼしい」は、「目(め)」と「欲しい(ほしい)」が結びついた言葉とされ、「目につきやすいほど欲しくなるもの」や「注目すべきもの」を意味するようになったと考えられています。

2. めぼしいの使い方

2-1. 日常会話での使用例

日常の中で「めぼしい」は、次のように使われます。

フリーマーケットに行ったけど、めぼしい物は見つからなかった。

めぼしい候補がいないから、もう少し探すつもりだ。

このように、何かを探している状況や選定中の場面で、注目すべきものがない・あるというニュアンスで使われます。

2-2. ビジネスシーンでの使用例

ビジネスの場でも「めぼしい」は使われます。例えば、

現段階では、めぼしい投資先は見当たりません。

めぼしい取引先候補が3社あります。

このように、有望な選択肢や注目すべき案件について話すときに用いられます。堅すぎないが、適度にフォーマルな語感を持っています。

2-3. 注意すべき使い方

「めぼしい」は敬語ではないため、目上の人に対して使う際には注意が必要です。たとえば、「めぼしい候補」は「有望な候補」と言い換える方が適切な場面もあります。

3. めぼしいの言い換え表現

3-1. 同義語・類語の紹介

「めぼしい」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

有望な

注目すべき

見込みのある

目立った

際立った

特筆すべき

これらは文脈によって適切に使い分ける必要があります。

3-2. 文脈別の言い換え例

「めぼしい成果は出なかった」→「大きな成果は出なかった」「注目すべき成果は出なかった」

「めぼしい人物がいない」→「有望な人物がいない」「適任者が見当たらない」

「めぼしい物件が見つからない」→「条件に合う物件がない」「魅力的な物件がない」

言い換えを使うことで、文章の印象やトーンを調整できます。

4. めぼしいの使用場面とニュアンス

4-1. 選別や探索に関わる場面

「めぼしい」は、何かを選ぶ・探す過程で「これは価値がある」「候補として検討できる」と思える対象に使われます。そのため、求人、買い物、ビジネスマッチングなどの文脈でよく使われます。

4-2. 評価や印象を含む表現

「めぼしい」は、客観的な評価というよりも、話し手の主観や印象を反映する言葉です。誰かにとって「めぼしい」と思えるものでも、他の人にはそうでない場合もあります。

4-3. 否定形でよく使われる

「めぼしい」は「ない」と一緒に使われることが多いのも特徴です。

めぼしい商品が売っていない

めぼしいニュースは特にない

こうした表現は、注目すべき対象が存在しないことを柔らかく伝えるのに適しています。

5. めぼしいに関連する日本語表現

5-1. 似た表現との違い

「めぼしい」と「有力な」「注目される」は似た文脈で使われますが、微妙にニュアンスが異なります。

「有力な」は、客観的・評価的な意味合いが強く、よりフォーマルです。

「注目される」は、第三者からの関心や話題性があることを意味します。

「めぼしい」は、あくまで選択肢の中で「目を引く」「使えそう」と感じる主観的なものです。

5-2. 敬語・丁寧語への置き換え

「めぼしい」は少しくだけた印象があるため、敬語が求められる場面では以下のような表現が適しています。

「有望な案件がございます」

「注目すべき候補と存じます」

状況に応じて、言葉のトーンを調整することが大切です。

6. まとめ

「めぼしい」は、注目に値する、価値があると感じるものに対して使う便利な言葉です。日常からビジネスまで幅広く使える一方で、やや主観的・カジュアルな印象を持つため、使用場面には注意が必要です。言い換え表現や使用例を理解することで、より自然で伝わりやすい日本語表現が可能になります。

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