「長時間お付き合いいただき、ありがとうございました」「本日はお付き合いいただき恐縮です」など、会話の締めくくりや感謝を述べるときに使われる「お付き合いいただき」。この表現は便利ですが、ビジネスの場では他の表現に言い換えたほうが自然な場合もあります。本記事では、「お付き合いいただき」の意味や使い方、ビジネスで使える言い換え表現を例文付きで解説します。
1. 「お付き合いいただき」とは
1. 相手の同席や時間をいただいたことへの感謝
「お付き合いいただき」とは、相手が時間を共にしてくれたことへの感謝を丁寧に伝える言葉です。会話、会食、会議などさまざまな場面で使用されます。
2. 謙譲語+尊敬語の丁寧な言い回し
「付き合う」に「お〜いただく」という敬語の形が加わっており、自分をへりくだりながら、相手への敬意を表す敬語表現です。
2. よく使われる場面
1. 会議や面談の終了時
例:「本日はお忙しいところ、お付き合いいただきありがとうございました。」
2. 会食や懇親会後の挨拶
例:「長時間にわたり、お付き合いいただき恐縮です。」
3. 雑談や移動などの軽い場面でも
例:「お昼までお付き合いいただき、ありがとうございました。」
3. 丁寧で自然な言い換え表現
1. ご同席いただき
会議や式典、食事の場などでの「お付き合い」を、よりフォーマルに言い換えた表現です。
例:「ご同席いただき、ありがとうございました。」
2. お時間をいただき
相手が自分のために時間を割いてくれたことに焦点を当てた言い換え。
例:「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。」
3. お力添えをいただき
実際に協力や支援をしてくれたときに使うと自然な言い回しになります。
例:「さまざまな場面でお力添えをいただき、感謝しております。」
4. ご協力いただき
一緒に行動したことや、仕事における連携を丁寧に伝える言葉です。
例:「最後までご協力いただき、ありがとうございました。」
5. ご同行いただき
一緒に移動した場面に適した表現。
例:「遠方までご同行いただき、感謝申し上げます。」
4. ビジネスメールでの使用例
1. 打ち合わせ後のお礼
「本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願いいたします。」
2. 会食後のお礼メール
「昨夜は貴重なお時間を共有させていただき、誠にありがとうございました。おかげさまで有意義なひとときを過ごすことができました。」
3. 社内会議後のまとめ
「会議にご同席いただき、誠にありがとうございました。いただいたご意見をもとに、次のステップへ進めてまいります。」
5. 使用時の注意点
1. カジュアルになりすぎないように
「お付き合い」という言葉は、やや私的・口語的な印象を持つため、社外やフォーマルな場面では「ご同席」「お時間をいただき」などの表現に言い換えるのが無難です。
2. 相手の立場に応じて言葉を選ぶ
目上の相手や取引先には、より改まった表現を使いましょう。「ご足労」「ご協力」など、場面ごとに丁寧語の幅を広げることで、文章全体に深みが出ます。
3. 感謝や配慮を言葉に込める
ただ「お付き合いありがとうございました」ではなく、「お忙しい中」「貴重なお時間を」などの表現を添えることで、気遣いや誠意がより伝わる文章になります。
まとめ
「お付き合いいただき」は、相手の時間や同席に対する感謝を丁寧に伝える便利な表現ですが、場面によっては「ご同席いただき」「お時間をいただき」「ご協力いただき」など、より適した言い換えを使うことで印象がさらに良くなります。相手の立場や文脈に応じて表現を選び、感謝の気持ちを丁寧に伝えることで、信頼関係を深めるビジネスコミュニケーションが実現します。