ビジネスメールやフォーマルなやり取りでよく使われる「お問い合わせさせていただきます」という表現。一見すると丁寧な印象を与えますが、敬語として正しいかどうか疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。

この記事では、「お問い合わせさせていただきます」の意味や正しい使い方、注意点、言い換え表現、そしてそのまま使えるメール例文を2000字以上でわかりやすく解説します。

「お問い合わせさせていただきます」の意味と構造

「お問い合わせさせていただきます」は以下のような構造になっています。

* 「お」+「問い合わせ」=丁寧な名詞化
* 「させていただきます」=謙譲語+許可を得る意味合い

つまり、「自分が相手に対して問い合わせをすることを、相手の許可を得て行う」という、へりくだったニュアンスが含まれています。

「お問い合わせさせていただきます」は二重敬語なのか?

結論から言うと、「お問い合わせさせていただきます」は二重敬語には当たりません。

一部で「丁寧すぎて不自然」とされる場合もありますが、実際のビジネスシーンではよく使用されており、特に目上の相手や初対面の相手に対して失礼になる表現ではありません。

ただし、あまりに頻繁に使うと回りくどく感じられる場合もあるため、使う場面や相手との関係性に応じて言い換えも検討しましょう。

「お問い合わせさせていただきます」の使いどころ

この表現が適しているのは、以下のようなシーンです。

* 取引先や顧客など、目上の相手に対して質問や確認事項を伝えるとき
* 初めて連絡を取る相手に対し、丁寧な印象を与えたいとき
* 情報や見積もりなどを正式に依頼したいとき

具体的な例

・貴社サービスの詳細について、お問い合わせさせていただきます。・本件に関し、改めてお問い合わせさせていただきますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

言い換え表現とその使い方

「お問い合わせいたします」

やや簡潔で、かつ丁寧な表現。「させていただきます」よりも控えめながら、ビジネスでも問題なく使用可能です。

「ご質問させていただきます」

具体的に質問することが明確な場合に使用。内容が明確である分、相手に伝わりやすい利点があります。

「確認のためご連絡差し上げます」

あくまで確認の連絡である場合に適しています。直接的な「問い合わせ」というより、柔らかい印象を与えます。

使う際の注意点

* 「お問い合わせ」は名詞なので、動詞と合わせて文章として使う必要があります。
* 自然な日本語になるよう、主語や目的語を補うとより丁寧になります。
* 繰り返し使用する際は、文末のバリエーションを工夫して違和感を避けましょう。

ビジネスメールでの使用例

初めての連絡時の例文

〇〇株式会社
営業部 ご担当者様

はじめまして。〇〇株式会社の△△と申します。
貴社ウェブサイトを拝見し、御社の〇〇製品に関心を持ちましたため、本メールにてお問い合わせさせていただきます。
詳細な資料などがございましたらご共有いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。

追加で質問する場合の例文

〇〇株式会社
カスタマーサポートご担当者様

お世話になっております。
先日ご案内いただいた内容について、追加でお問い合わせさせていただきたくご連絡いたしました。
下記の点について、ご教示いただけますと幸いです。

1.〇〇についての仕様
2.納期の見込み

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

まとめ

「お問い合わせさせていただきます」は、丁寧な敬語表現としてビジネスメールでよく使われます。形式的ではありますが、特に相手に対して配慮を示したいときには有効な言い回しです。

ポイントは以下の通りです。

* 「させていただく」は謙譲語であり、相手への敬意を表す
* 二重敬語ではなく、一般的に使われる表現
* 状況や相手に応じて簡潔な言い換えも選べる

この表現を上手に使いこなすことで、相手に対する敬意を自然に伝えることができます。文脈に応じて言い換えや他の表現も取り入れつつ、好印象を与えるメール対応を目指しましょう。

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