ビジネスメールでは、相手とのやり取りの中で次の流れを示す表現として「そうしましたら」を使いたくなる場面がよくあります。しかし、「そうしましたら」はやや口語的な響きを持ち、メール文面では表現を整えることでより丁寧かつ自然な印象になります。本記事では、「そうしましたら」の意味と使い方、言い換え表現、具体的なメール例、注意点を詳しく解説します。
1. 「そうしましたら」の意味と役割
1. 会話の流れをつなぐ表現
「そうしましたら」は、「それでは」「そのような状況であれば」という意味合いで、会話や文章の展開をスムーズに進めるつなぎ言葉です。
2. 使用される場面
・相手の提案や依頼に対して応じるとき
・今後の対応や行動を示すとき
・手順や段取りを案内する文脈
・日程や業務調整のメールなどで多用されます
2. ビジネスメールでの言い換え表現
1. それでは
最も自然でよく使われる言い換えです。口頭でもメールでも使用可能です。
例:「それでは、当日〇〇にお伺いいたします。」
2. よろしければ、そのように進めさせていただきます
相手の了承を前提にした丁寧な提案表現です。
例:「よろしければ、そのように進めさせていただきます。」
3. 承知いたしました。それでは〜
相手の意向を受けたうえで自分の対応を伝える場合に適しています。
例:「承知いたしました。それでは、資料を本日中にお送りいたします。」
4. ご指示の通り、〇〇させていただきます
相手の依頼・指示に従うことを丁寧に伝える表現です。
例:「ご指示の通り、明日の午前に訪問させていただきます。」
5. つきましては
前段を受けて次の展開につなげる硬めの表現。文書や正式なメールに向いています。
例:「つきましては、下記の内容でご確認をお願いいたします。」
3. シチュエーション別の具体例
1. 日程調整のメールで
元の表現:
「そうしましたら、〇日に伺います。」
丁寧な言い換え:
「それでは、〇月〇日(火)10時にお伺いいたします。」
2. 資料送付について
元の表現:
「そうしましたら、資料をお送りします。」
丁寧な言い換え:
「承知いたしました。それでは、本日中に資料を送付させていただきます。」
3. 打ち合わせ調整に対する返信
元の表現:
「そうしましたら、会議室を予約します。」
丁寧な言い換え:
「ご確認ありがとうございます。それでは、当方にて会議室を予約いたします。」
4. 手配対応の連絡
元の表現:
「そうしましたら、手配を進めます。」
丁寧な言い換え:
「つきましては、当方にて手配を進めさせていただきます。」
4. 使用時の注意点
1. 「そうしましたら」は口語寄り
メールではややカジュアルな印象を与えるため、特に目上の相手や社外向けの文面では「それでは」「つきましては」などに言い換えるのが無難です。
2. 後続の動作を丁寧に表現する
「〜いたします」「〜させていただきます」などの敬語表現を組み合わせることで、柔らかく丁寧な印象を与えます。
3. 前文との接続を意識する
「そうしましたら」は単独で使うよりも、前段との自然な流れを意識して文を構成することで、読みやすく明瞭な印象になります。
5. ビジネスメールでの使用例
1. お打ち合わせ日程確定のメール
件名:打ち合わせ日程のご連絡
本文:
〇〇様
いつもお世話になっております。
日程につきまして、〇月〇日(火)10時より御社にてお打ち合わせをお願いできますと幸いです。
ご都合に問題がなければ、当方にて会議室の準備を進めさせていただきます。
何卒よろしくお願い申し上げます。
2. 資料送付のご案内
件名:資料送付の件
本文:
〇〇様
お世話になっております。
ご依頼いただきました件につきまして、以下の資料を本日中に送付させていただきます。
ご確認のほど、よろしくお願い申し上げます。
またご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。
まとめ
「そうしましたら」は、会話では便利で自然な表現ですが、ビジネスメールでは「それでは」「つきましては」「承知いたしました。それでは」など、より丁寧な表現への言い換えが推奨されます。メールの文脈に応じて表現を整えることで、相手に配慮ある印象を与えるとともに、信頼感のあるやりとりにつながります。自然な敬語の使い分けを意識しながら、スムーズで品位あるビジネスメールを心がけましょう。