比例区とは、政党の得票数に応じて議席が配分される選挙制度の一つです。日本の衆議院や参議院選挙でも用いられており、個人ではなく政党に票を入れる点が特徴です。この記事では、比例区の仕組みや選び方、理解しておきたいポイントを簡潔に解説します。
1. 比例区とは何か
1-1. 比例代表制に基づく選挙方式
比例区とは、政党の得票数に応じて議席数が決まる仕組みで、比例代表制に基づいた選挙方法です。政党名で投票することが基本となります。
1-2. 小選挙区との違い
小選挙区では、地域ごとに1人だけが当選するのに対し、比例区では政党全体の得票率によって複数人が当選します。選挙区ごとに競う小選挙区と、全国や広域で争う比例区が併用されるのが一般的です。
2. 日本における比例区の仕組み
2-1. 衆議院の比例区
衆議院では、比例代表として全国を11のブロックに分けており、有権者は政党名に投票します。得票数に応じて、政党ごとに当選者が割り当てられます。
2-2. 参議院の比例区
参議院では全国を1つの選挙区とし、政党名または候補者名で投票ができます。個人名で投票された票は、その候補者が所属する政党の票としてもカウントされます。
3. 比例区のメリットと特徴
3-1. 民意を反映しやすい
比例区では、少数政党にも議席獲得のチャンスがあり、国民の多様な意見が反映されやすいといわれています。
3-2. 政党中心の選挙になる
比例区は個人ではなく政党への投票が中心となるため、政策や政党の理念が重視される傾向があります。
4. 比例区での投票の仕方
4-1. 衆議院の場合
投票所では小選挙区と比例区の2枚の投票用紙が渡され、比例区では政党名を記入して投票します。
4-2. 参議院の場合
参議院選挙の比例区では、政党名か候補者名のいずれかを記入することができます。個人名での投票は、その政党への票にも加算されます。