「厄介」という言葉は、日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われていますが、少し堅めで否定的な響きを持つため、柔らかくしたい場面や丁寧に伝えたい時には言い換えが有効です。この記事では、「厄介」の基本的な意味を確認したうえで、具体的な言い換え表現とその使い方を紹介します。

1. 厄介の意味と使い方

1.1 基本的な意味

「厄介(やっかい)」とは、面倒で手間がかかることや、扱いに困ることを意味します。対象は物事だけでなく、人や感情にも向けられます。

1.2 使用例

・厄介な問題に巻き込まれた
・彼は少し厄介な性格をしている
・この処理は厄介だから後回しにしよう

2. 「厄介」の言い換え表現

2.1 面倒

「面倒」は、手間がかかってわずらわしいという意味で、厄介の類語として最も一般的な言い換えです。話し言葉にもよく使われます。

例:
・面倒な作業は後回しにしたい
・連絡を取るのが面倒になってきた

2.2 手間がかかる

少し丁寧な言い回しで、特にビジネスシーンでも使いやすい表現です。

例:
・この申請手続きは手間がかかる
・仕様変更にはかなりの手間が必要です

2.3 扱いにくい

人や状況に対して使われる表現で、コントロールしにくい印象を与えます。

例:
・彼は少し扱いにくいタイプだ
・この素材は扱いにくくて困る

2.4 ややこしい

物事が複雑でわかりにくい、という意味で、主に話し言葉で使われます。

例:
・ルールがややこしくて混乱する
・手続きがややこしいと感じた

2.5 困難

よりフォーマルで硬めの言い換えです。ビジネス文書やレポートなどに適しています。

例:
・困難な状況に直面している
・この問題の解決は容易ではない

2.6 厄介ごと → トラブル

「厄介ごと」という形で使われる場合には、「トラブル」や「問題」といった表現で置き換えることが可能です。

例:
・トラブルに巻き込まれた
・社内の問題が表面化した

3. 言い換えを選ぶときのポイント

3.1 相手や場面に応じて調整

「厄介」はやや否定的なニュアンスを含むため、目上の人やお客様には「手間がかかる」「難しい」「複雑な」など、柔らかく聞こえる表現を選ぶとよいでしょう。

3.2 感情を含めるかどうか

「面倒」や「ややこしい」は感情的な響きが強く、「困難」や「扱いにくい」はやや冷静な印象を与えるため、使う文脈に応じて調整が必要です。

3.3 書き言葉か話し言葉かを意識する

「ややこしい」や「面倒」は話し言葉向きで、カジュアルな印象を与えます。一方で「困難」や「複雑」は書き言葉に適しています。

4. まとめ

「厄介」とは、面倒で手間がかかる、または扱いに困ることを意味する言葉です。状況に応じて「面倒」「手間がかかる」「扱いにくい」「ややこしい」「困難」などに言い換えることで、表現の幅が広がり、より相手に伝わりやすくなります。丁寧に言いたい場面ではネガティブな印象を和らげた言い換えを選ぶことが大切です。文脈と相手に配慮した表現を心がけましょう。

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