「古参メンバー」「古参ファン」「古参社員」など、SNSや職場などでよく耳にする「古参(こさん)」という言葉。
一見シンプルですが、使われる場面によって敬意や誇り、あるいは皮肉のニュアンスを含むこともあります。
この記事では、「古参」の意味、使い方、対義語や英語表現までわかりやすく解説します。

1. 「古参」とは?

「古参(こさん)」とは、ある集団や組織、活動などに古くから参加している人を指す言葉です。
つまり、長い期間その場に所属してきた「古株(ふるかぶ)」のことです。

古参(こさん):その集団・組織などに、古くから参加していること。また、その人。
(出典:広辞苑)

  • 例文1:彼はこの会社の古参社員だ。
  • 例文2:古参のファンたちは初期の作品を今も大切にしている。
  • 例文3:古参メンバーが新入りを丁寧に指導した。

つまり、「古参」は長い経験や歴史を持つ人を表す言葉です。

2. 「古参」の語源

「古参」は、「古(ふるい)」+「参(まいる)」からできた言葉です。
「参」は「従う」「参加する」という意味で、
もともとは軍隊で「古くから戦に従っている兵士」を指して使われていました。

そこから転じて、現代ではどんな組織・グループでも長く所属している人を意味するようになりました。

3. 「古参」の使い方と例文

3-1. 組織や職場で使う場合

  • 古参社員として新人教育を任される。
  • 彼は会社創設当初からいる古参メンバーだ。
  • 古参が組織文化を守る役割を果たしている。

この場合、「古参」は経験豊富で信頼される立場を意味します。

3-2. 趣味・ファンの世界で使う場合

  • あのバンドの古参ファンです。
  • 古参ゲーマーとして昔のシリーズを語る。
  • 新規と古参の意見が対立した。

インターネットでは「古参ファン」「古参勢」などの形で使われ、
「長年のファン」「初期からの参加者」という意味になります。

3-3. ネットスラングとしての「古参」

SNSやオンラインコミュニティでは、「古参」はしばしば「昔からいる人」という意味で使われます。
ただし、文脈によっては“古参ぶる”=偉そうにする人を皮肉る表現になることもあります。

  • 古参アピールがうざい(=古株であることを誇張する人を批判)
  • 古参が新規に厳しい文化がある。

このように、「古参」は尊敬の対象にもなれば、距離を取られる存在にもなり得ます。

4. 「古参」と「古株」「ベテラン」の違い

言葉 意味 使われ方の違い
古参 ある集団に長く所属している人 所属歴や参加の長さに重点がある
古株 長くその場にいる人 親しみやすい口語的な表現
ベテラン 経験豊富で熟練した人 技術・能力の高さを強調

つまり、
古参=歴の長さ
古株=馴染み深さ
ベテラン=実力
という違いがあります。

5. 「古参」の対義語

言葉 意味
新参(しんざん) 新しく参加した人。対義語として最も一般的。
新入り(しんいり) 最近入った人。やや口語的。
新人(しんじん) 経験の浅い新しいメンバー。

「古参と新参」「古参と新人」という対比で使われることが多いです。

6. 「古参」を使った慣用的表現

  • 古参メンバー:長期間在籍しているメンバー。
  • 古参社員:入社して長い社員。
  • 古参ファン:初期から応援しているファン。
  • 古参勢:古くから活動しているグループ・層。

7. 英語での「古参」表現

英語表現 意味・用法 例文
veteran 経験豊富な人、古参(フォーマル) He is a veteran employee of the company.(彼は会社の古参社員だ。)
long-time member 長期間在籍している人 She’s a long-time member of the band’s fan club.(彼女はバンドの古参ファンだ。)
senior member 上位・古株メンバー He is one of the senior members of the team.(彼はチームの古参の一人だ。)

8. まとめ

「古参(こさん)」とは、ある組織や集団に古くから参加している人を意味する言葉です。
肯定的には「経験豊富で信頼される人」、
否定的には「古参ぶっている人」という意味合いにもなります。
文脈に応じて使い分けることで、より自然で正確な表現ができます。

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