北海道弁は、北海道で話される方言を指し、明治以降に全国各地から入植した人々の言葉が混ざり合って形成されました。標準語に近いと言われますが、独特の言い回しやイントネーションがあり、日常会話で頻繁に使われます。本記事では、北海道弁の一覧を中心に、その意味や使い方、文化的背景まで詳しく紹介します。
1. 北海道弁の特徴
1-1. 成り立ち
北海道弁は、東北地方や新潟などから移住した人々の言葉が融合してできたとされます。
1-2. 標準語に近い理由
比較的新しい時代に形成されたため、全国的に通じやすい表現が多いのが特徴です。
1-3. 音の特徴
イントネーションは比較的平坦で、語尾に特徴的な変化が見られます。
2. 北海道弁の代表的な表現一覧
2-1. なまら
意味:とても、すごく。例:「なまら寒い」=「とても寒い」
2-2. したっけ
意味:それでは、その後。例:「したっけ、またね」=「それじゃ、またね」
2-3. あずましい
意味:心地よい、落ち着く。例:「この部屋はあずましい」
2-4. うるかす
意味:水につけて柔らかくする。例:「お米をうるかしておく」
2-5. いずい
意味:違和感があってしっくりこない。例:「靴がいずい」
3. 日常会話でよく使う北海道弁
3-1. ばくる
意味:交換する。例:「席をばくろう」
3-2. なんも
意味:気にしないで、大丈夫。例:「なんもさ」=「気にするな」
3-3. こわい
意味:疲れた。例:「今日は歩きすぎてこわい」
3-4. おだつ
意味:調子に乗る。例:「そんなにおだつな」
3-5. ちょす
意味:いじる、触る。例:「携帯ちょすな」
4. 食や生活に関する北海道弁
4-1. とうきび
意味:トウモロコシ。例:「焼きとうきびを食べる」
4-2. めっぱ
意味:ものもらい。例:「目にめっぱができた」
4-3. わや
意味:めちゃくちゃ。例:「部屋がわやだ」
4-4. はんかくさい
意味:ばかばかしい。例:「そんなことするなんてはんかくさい」
4-5. わっぱ
意味:子ども。例:「あのわっぱは元気だ」
5. 季節や気候に関連する北海道弁
5-1. しばれる
意味:厳しく冷え込む。例:「今日はしばれるね」
5-2. わや寒い
意味:非常に寒い。
5-3. つるつる路面
意味:氷で滑りやすい道路。例:「つるつる路面に注意して」
5-4. こわい天気
意味:体にこたえる悪天候。例:「今日は天気がこわい」
5-5. じょうきび
意味:雪解けの水。例:「春になるとじょうきびが増える」
6. 北海道弁と標準語の違い
6-1. 意味が異なる言葉
「こわい」は標準語では恐ろしいですが、北海道弁では「疲れる」という意味で使われます。
6-2. イントネーションの違い
北海道弁は語尾を強調せず、全体的に平坦なイントネーションが特徴です。
6-3. 独特の言い回し
「したっけ」などは北海道特有のつなぎ言葉で、他地域ではあまり使われません。
7. 北海道弁の文化的背景
7-1. 入植者の影響
東北地方からの移住者が多く、方言に大きな影響を与えました。
7-2. 言葉の融合
異なる地域から来た人々の言葉が混ざり合い、新しい方言として形成されました。
7-3. 若者文化との関わり
現代でも「なまら」など一部の言葉は若者言葉として全国的に知られるようになっています。
8. 北海道弁の英語表現
8-1. なまら=very / extremely
「なまらうまい」=「very delicious」
8-2. したっけ=then / so
「したっけまたね」=「See you then」
8-3. あずましい=comfortable
「ここはあずましい」=「This place is comfortable」
8-4. しばれる=freezing cold
「今日はしばれる」=「It’s freezing cold today」
8-5. なんも=don’t worry / no problem
「なんもさ」=「Don’t worry about it」
9. まとめ
北海道弁は、全国的に理解されやすい一方で、「なまら」「したっけ」「あずましい」など独自の表現を持ちます。その背景には入植の歴史や文化的融合があります。北海道弁を知ることで、地域文化や人々の暮らしをより深く理解でき、旅行や交流でも役立ちます。