お正月の風物詩として、家庭に欠かせないもののひとつが「鏡餅」です。鏡餅は日本の伝統文化の中で、年神様を迎えるための大切なアイテムとされています。しかし、鏡餅を飾る日については、意外と知られていないことも多いのではないでしょうか。この記事では、鏡餅を飾る日とその意味、飾り方や関連する風習について詳しく解説します。

鏡餅とは?

鏡餅は、餅を2段重ねにしたものに、みかんや飾りを乗せた伝統的な正月の飾り物です。この餅は「年神様」を迎えるために飾られ、年神様がその家に幸運をもたらすと信じられています。鏡餅を飾ることで、家族全員が年神様と一緒に過ごすことができるという意味も込められています。

鏡餅を飾る日とは?

鏡餅を飾る日には、地域によって異なる習慣があるものの、一般的には 12月28日 に飾ることが多いとされています。この日を「餅を飾る日」とも呼び、年末に年神様を迎える準備を整える意味があります。

12月28日に飾る理由

12月28日を選ぶ理由としては、28日が「二八(にっぱち)」という語呂合わせに由来します。二八は「末広がり」を意味し、縁起が良いとされています。また、28日は年末にあたるため、年神様を迎える準備を最終段階として整えるという意味合いもあります。

鏡餅を飾る日が12月31日になることも

一部の地域や家庭では、12月31日に鏡餅を飾ることもあります。31日は「大晦日(おおみそか)」であり、年越しの準備として、最も新しい形で年神様を迎える準備をするという考え方です。この日は、年の最後の重要な儀式とされるため、31日になってから飾る場合もあります。

鏡餅を飾る方法と注意点

鏡餅を飾る日は決まったとしても、その飾り方に関してはどのようにすべきなのでしょうか。ここでは、鏡餅の正しい飾り方と注意点を詳しく紹介します。

鏡餅の飾り方

鏡餅を飾る際の基本的な手順は以下の通りです。
鏡餅を選ぶ 鏡餅には、大小さまざまなサイズがありますが、家庭のスペースに合わせて選びます。大きな鏡餅を選ぶと、華やかさが増し、家全体をお正月ムードにすることができます。

飾り物をつける 鏡餅の上には、通常、みかん(橙)や竹、松、昆布などを飾ることが一般的です。みかんは「橙」とも書かれ、「代々栄える」という意味が込められています。

飾り場所を決める 鏡餅は、家の中でも高い位置に飾るのが習わしです。例えば、仏壇や神棚の上、またはリビングの中央の棚などが適しています。清潔な場所に飾ることが大切です。

鏡餅を飾る際の注意点

鏡餅を飾る際に、注意すべき点がいくつかあります。

1. 鏡餅は食べる前に取り外す

鏡餅は飾ったままで長期間放置しておくことは避け、1月11日(鏡開き)に食べるために取り外します。それ以外の日に食べるのは、年神様の「神聖なもの」としての役割を損なうことになります。

2. 破損しないように扱う

鏡餅は非常に硬くなることがあります。そのため、取り扱いには注意が必要です。破損しないように、飾った後は慎重に保管しましょう。

3. みかんを忘れずに飾る

鏡餅には、みかんを飾ることが重要です。みかんは「代々栄える」「家運隆盛」を願う意味が込められており、縁起が良いとされています。みかんがないときは、代わりに橙を使うこともあります。

鏡餅を飾る意味とは?

鏡餅を飾ることには深い意味があります。ここでは、鏡餅の象徴的な意味や、飾ることで得られるご利益について紹介します。

1. 年神様を迎える

鏡餅は、年神様が家に訪れるための「目印」として飾られます。年神様はその年の豊作や幸運をもたらすとされ、鏡餅を飾ることでその神様を迎える準備を整えます。

2. 家族の繁栄を願う

鏡餅には、「家族が繁栄し、健康で過ごせるように」という願いが込められています。特に、餅の形が「円」を意味しており、円満な家庭を象徴しています。

3. 食物を大切にする心を育む

鏡餅を食べることには、感謝の気持ちを込めた「食物の大切さを認識する」という意味もあります。年の初めに食べることで、1年間の食物への感謝を新たにし、無駄にしない心を育てます。

鏡餅飾りに関連する風習

鏡餅を飾る日は重要な意味を持っていますが、そのほかにもお正月には様々な風習があります。いくつかの代表的な風習とその背景について紹介します。

1. 鏡開き

鏡餅は、1月11日に食べるために取り外されることが一般的です。これを「鏡開き」と呼び、家族全員で餅を切り分けて食べます。この日は「無病息災」を願って餅を食べることが重要です。

2. お年玉

お年玉は、年神様からの贈り物という意味合いがあります。特に子どもたちにとっては、新年を迎える嬉しいイベントの一つです。

3. 初詣

初詣は、新年を迎えて最初に神社やお寺を訪れる行事です。これにより、その年の幸運を祈り、家族の健康や繁栄を願います。

まとめ

鏡餅を飾る日については、地域や家庭ごとに習慣が異なりますが、一般的には12月28日か31日に飾ることが多いとされています。鏡餅を飾ることで、年神様を迎え、家族の繁栄や健康を願う意味が込められています。飾る際には、飾り方や場所、そして鏡餅の取り扱いに気をつけることが大切です。お正月を迎えるための準備として、鏡餅を飾り、素敵な新年を迎えましょう。

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