「ご指導賜りますよう」は、ビジネスシーンでよく使われる丁寧な表現です。上司や取引先に対して、謙虚な姿勢で助言やアドバイスを求める際に使われます。この記事では、「ご指導賜りますよう」の意味や使い方、類似表現との違い、メールでの具体的な使用例などを詳しく解説します。
1. 「ご指導賜りますよう」の基本的な意味
1-1. 言葉の構成と敬語の種類
「ご指導賜りますよう」は、以下の3つの要素で構成されています。 - 「ご指導」:相手からの教え、アドバイスを敬語で表現したもの - 「賜ります」:謙譲語で「いただく」の丁寧な言い方 - 「よう」:依頼や願望を表す終助詞
全体として、「どうかご指導をいただけますよう、よろしくお願いします」という控えめで丁寧なお願いの言葉となります。
1-2. 使う場面と相手
この表現は、自分より目上の相手、特に指導を受ける立場にある上司や取引先、先輩に対して使用されます。自己紹介の場や、新しい仕事を始める際の挨拶、報告書やメールの締めくくりなどで頻出します。
2. 「ご指導賜りますよう」の使用シーンと例文
2-1. ビジネスメールでの使用例
以下は、実際のビジネスメールでよく使われる例文です。
今後ともご指導賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
初めての試みとなりますので、ぜひご指導賜りますようお願い申し上げます。
2-2. 挨拶やスピーチでの使用例
入社式やプロジェクト開始の挨拶でも定番の表現です。
本日より業務を担当いたします。未熟な点も多々ございますが、何卒ご指導賜りますようお願い申し上げます。
3. 類似表現との違い
3-1. 「ご鞭撻」との違い
「ご指導賜りますよう」は主にアドバイスや教えを請う表現ですが、「ご鞭撻」は叱咤激励や厳しい助言を含みます。両者を併せて使うことも多いです。
例:
今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
3-2. 「ご助言賜りますよう」との使い分け
「ご助言」は意見やアドバイスを求める意味に近く、具体的な意見を求めたいときに使います。一方、「ご指導」は全体的な方向性や姿勢についての指導を意味します。
4. 使う際の注意点
4-1. 上司や目上の方に使う表現である
部下や同僚に対して「ご指導賜りますよう」は違和感があるため、使用を避けたほうがよいでしょう。同等かそれ以下の相手には「ご助言いただけますと幸いです」などが適切です。
4-2. 重複表現に気をつける
「ご指導賜りますようお願い申し上げます」は正しいですが、「ご指導をいただければ幸いに存じます」などとの併用は、やや冗長に感じられることがあります。
5. 書き言葉と話し言葉の違い
5-1. 書き言葉での使用が主
「ご指導賜りますよう」は主に書き言葉であり、メール・手紙・挨拶文などに向いています。話し言葉では、「ご指導いただければと思います」など、少しカジュアルにした方が自然です。
5-2. 話し言葉での適切な言い換え
例: > これからいろいろ教えていただけると嬉しいです。 > ご意見をお伺いできればと思います。
6. 英語での表現
6-1. 直訳と自然な英訳
「ご指導賜りますよう」の直訳は以下の通りです。
I would be grateful for your guidance.
I appreciate your kind instruction.
I look forward to your continued support and guidance.
6-2. 国際ビジネスメールでの使い方
海外とのやり取りでは、堅すぎず丁寧な英語表現を心がけましょう。
例:
I would appreciate any guidance you can provide regarding this matter.
7. よくある質問と回答
7-1. Q:「ご指導賜りますよう」と「ご教授賜りますよう」の違いは?
A: 「ご教授賜りますよう」は、知識や技術など専門性の高い内容を教えてもらう時に使います。一方「ご指導」は行動・姿勢・方針なども含むため、より広い意味を持ちます。
7-2. Q: 他の丁寧な表現に言い換えられる?
A: はい。「ご助言いただけますと幸いです」「お力添えをいただければと存じます」などが使えます。
8. まとめ
「ご指導賜りますよう」は、相手への敬意と謙虚さを同時に伝えられる便利な表現です。ビジネスシーンで信頼関係を築くうえで非常に有効であり、メールや挨拶文での使用頻度も高い表現です。使い方や場面を正しく理解し、自然に活用できるようにしておきましょう。
ビジネスにおいては、相手への敬意や謙虚な姿勢が信頼関係を築くうえで不可欠です。「ご指導賜りますよう」という言葉は、その基本姿勢を端的に示す表現として非常に有効です。形式的にならず、心を込めて使うことで、より良いコミュニケーションが可能になります。適切な場面で活用し、円滑な人間関係と業務遂行に役立てましょう。