「以つて」という言葉は文章や公文書、古典文学で見かけることがありますが、現代日本語ではあまり馴染みがない表現です。本記事では、以つての意味、使い方、現代語との違い、例文まで詳しく解説します。

1. 以つての基本的な意味

「以つて」は、「もって」と読み、手段・方法・材料、または理由や根拠を示す表現として使われます。文章や会話で、「~をもって」「~によって」という意味で使われることが多いです。

1-1. 言葉の成り立ち

漢字の「以」は「もって」や「もとにして」の意味を持ち、「つて」は助詞的な働きで手段や理由を示します。合わせることで、手段や方法を示す表現として機能します。

1-2. 現代語との違い

現代日本語では、「もって」や「によって」に置き換えることが可能です。ただし、文章が堅くなるため、日常会話ではあまり使用されません。

2. 以つての使い方

2-1. 手段・方法を示す

例:書面を以つて通知する 意味:書面という手段によって通知する このように、行為の手段を表す際に用いられます。

2-2. 理由・根拠を示す

例:以上を以つて、本件を終了とする 意味:これらの理由をもって、この件を終える 論理的な文章や公文書で根拠を明示する際に使われます。

2-3. 形式・儀礼の表現

儀礼や古典的な文章では、「以つて」が格式の高い表現として使われます。例えば、手紙や挨拶文における結びの言葉として使用されることがあります。

3. 以つての現代での使われ方

3-1. 公文書での使用

法律文書や通知文では、「以つて」という表現が使われ、手段や理由を明示する役割があります。例:「本書面を以つて承認する」

3-2. ビジネス文書での使用

ビジネスメールや報告書では、現代語の「もって」を使うことが多いですが、堅い文章や書き言葉として「以つて」を使用すると丁寧で格式高い印象になります。

3-3. 会話での使用は稀

口語ではほとんど使用されません。日常会話では「これによって」「これをもって」といった言い換えの方が自然です。

4. 以つての類似表現・言い換え

4-1. もって

現代語で最も一般的な置き換えです。「書面をもって通知する」と表現できます。

4-2. によって

原因や理由を示す場合に使えます。「以上の理由によって判断する」

4-3. これをもって

文章の締めや結論を示す場合に用いられます。「これをもって終了とする」

5. 以つての例文

5-1. 手段を示す例文

・電子メールを以つてご連絡いたします。 ・書面を以つて承認の通知を行います。

5-2. 理由・根拠を示す例文

・以上の報告を以つて、今回の案件は完了とします。 ・資料の内容を以つて、今後の方針を決定しました。

5-3. 古典文学での使用例

・天地を以つて証とする ・此の事を以つて、彼の忠誠を示す

6. 以つてを使う際の注意点

6-1. 場面を選ぶ

口語ではほとんど使用されないため、ビジネス文書や公文書、文学的表現で用いるのが適切です。

6-2. 誤解を避ける

手段なのか理由なのか、文脈で明確にしないと意味が曖昧になる場合があります。

6-3. 言い換えを検討

文章の読みやすさを重視する場合は、「もって」や「によって」に言い換えるのが無難です。

7. まとめ

「以つて」とは、手段・方法、理由や根拠を示す古典的な表現です。現代ではビジネス文書や公文書、文学的表現で使用されます。口語ではあまり使われず、文章を格式高く、丁寧に見せる際に効果的です。適切な場面で使うことで、文章の説得力や格式を高めることができます。

おすすめの記事