贈り物に添え状をつけることで、より丁寧な印象を与えることができます。ビジネスシーンや個人間の贈り物において、適切な添え状を書くことで、感謝や敬意を伝えられるだけでなく、より良い関係を築くことができます。本記事では、添え状の基本的な書き方やマナーを解説し、シチュエーション別の例文を紹介します。相手に心が伝わる添え状を作成するための参考にしてください。
1. 添え状とは?
添え状とは、贈り物に添える短い手紙のことです。品物だけを送るのではなく、ひと言添えることで、相手に対する感謝や気遣いが伝わります。
1-1. 添え状の役割
添え状を添えることで、以下のようなメリットがあります。
- 相手に誠意や感謝の気持ちを伝えられる
- 贈り物の意図を明確にできる
- フォーマルな贈り物の際に礼儀を示せる
1-2. 添え状を送るべきシーン
添え状は、以下のような場面で活用されます。
- ビジネスシーンでの贈答(取引先へのお歳暮・お中元など)
- お礼の品を贈る際
- お祝いの品を贈る際(結婚・出産・昇進など)
- お見舞いやお悔やみの品を贈る際
2. 添え状の基本構成
添え状は、基本的に以下の構成で書かれます。
2-1. 頭語と結語
フォーマルな添え状では、冒頭に「拝啓」、締めくくりに「敬具」を使います。
例:
「拝啓 貴社ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。」
「敬具」
2-2. 書き出しの挨拶
季節の挨拶や相手の健康を気遣う言葉を入れると、より丁寧な印象になります。
例:
「朝夕の寒暖差が激しい折、いかがお過ごしでしょうか。」
「日増しに寒さが厳しくなってまいりましたが、ますますご健勝のことと存じます。」
2-3. 贈り物を送る理由
贈り物を送る意図を明確に伝えましょう。
例:
「日頃の感謝の気持ちを込め、ささやかではございますが、心ばかりの品をお贈りいたします。」
「このたびのご厚情に対し、ささやかながらお礼の品をお送りいたしました。」
2-4. 今後の関係性について
今後の関係を大切にしたいという一言を添えると、より印象が良くなります。
例:
「今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。」
「今後ともよろしくお願いいたします。」
2-5. 締めの言葉
相手の健康や幸せを願う言葉で締めくくります。
例:
「寒さ厳しき折、どうぞご自愛くださいませ。」
「皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。」
3. シチュエーション別 添え状の例文
贈り物の種類やシチュエーションごとに、適切な添え状の例文を紹介します。
3-1. ビジネスシーンでの添え状
拝啓 貴社ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。
日頃の感謝の気持ちを込め、ささやかではございますが、心ばかりの品をお贈りいたします。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
3-2. お礼の品に添える添え状
拝啓 このたびは大変お世話になりました。
感謝の気持ちを込め、ささやかではございますが、お礼の品をお送りいたしました。
寒さ厳しき折、どうぞご自愛くださいませ。
敬具
3-3. お祝いの品に添える添え状
拝啓 ご結婚(ご出産・ご昇進)おめでとうございます。
ささやかではございますが、お祝いの品をお送りいたしました。お喜びいただければ幸いです。
末永いご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
敬具
3-4. お見舞いの品に添える添え状
拝啓 このたびのご体調不良とのこと、大変心配しております。
ささやかではございますが、お見舞いの品をお送りいたしました。どうぞご自愛くださいませ。
一日も早いご快復をお祈り申し上げます。
敬具
4. 添え状を書く際の注意点
添え状を書く際に気をつけるべきポイントを押さえておきましょう。
4-1. 句読点を使わない
フォーマルな添え状では、「、」や「。」を使わないのが慣例です。
4-2. 文字を丁寧に書く
手書きの場合は、読みやすい字を心がけましょう。
4-3. 贈り物にふさわしい言葉を選ぶ
お悔やみの品には「お祝い」などの言葉を避けるなど、適切な表現を選びましょう。
5. まとめ
贈り物に添え状を付けることで、より温かみのある贈り物になります。本記事の例文を参考に、相手に合わせた適切な添え状を書いてみてください。心を込めた一言が、より良い関係を築くきっかけになるでしょう。